無料相談は こちら

就労移行支援中の生活費はどうする?利用できる制度と相談先

目次
Share!

「就労移行支援を利用したいけれど、通っている間の生活費はどうしよう」と不安に感じていませんか?

就労移行支援は、働くための訓練を受ける場であり、基本的に給与は発生しません。このため、生活費は自己負担が基本となりますが、お金がない時に役立つ制度や支援が多数存在します。

この記事では、就労移行支援利用時の生活費の目安やアルバイトや副業の可否など、安心して通所するための情報をわかりやすく解説します。

この記事のまとめ
  • 生活費は自己負担が基本
    就労移行支援は訓練の場のため給与は出ず、生活費は自己負担が基本。ただし利用料は世帯収入に応じて無料になるケースもある
  • 生活費を支える公的制度
    傷病手当金・失業保険・障害年金・生活保護・総合支援資金(生活福祉資金貸付制度)といった公的制度を状況に応じて組み合わせて活用できる
  • 家族の支援・貯金との併用
    公的制度だけでなく、家族からの支援や貯金の取り崩しを組み合わせることで、無理のない形で通所期間を乗り切れる
  • 医療費の負担軽減
    精神疾患の治療を続けながら通所する場合は、自立支援医療制度で医療費の自己負担を1割に抑えられる
  • 不安な時は相談窓口へ
    市区町村の福祉課、ハローワーク、障害者就業・生活支援センター、就労移行支援事業所のスタッフなど、頼れる相談先が複数ある
就労移行支援manabyお問い合わせCTA
\どんな悩みでもOK/

就職・障害・体調のこと…
お気軽にご相談ください!

就労移行支援manabyの実績

利用者数 3,106 ※2024年2月時点
職場定着率 85.7% ※6ヶ月定着の実績
在宅就労率 20.4% ※就職者に対する割合

どんなことを相談できるの?

  • 「自分に合った仕事や働き方を見つけたい」
  • 「体調やメンタルに波があり、長く働けるか不安」
  • 「障害への理解がある職場に就職・転職したい」
  • 「まずは生活リズムを整えるところから始めたい」

【結論】就労移行支援利用中の生活費は、自己負担が基本

就労移行支援の生活費は自己負担?利用中の経済的な注意点
この章のポイント
  • 就労移行支援は「就職に向けた訓練の場」のため、利用中に給与や工賃は支払われず、生活費は原則自己負担
  • 制度の目的や通所への影響から、利用しながらのアルバイトや副業は基本的に認められていない

就労移行支援を利用しているあいだは、原則として給料や賃金は支払われません。そのため、生活費は自分で用意する必要があります。

ただし、すべての費用を貯金だけでまかなう必要があるわけではありません。現在の就業状況や体調、障害の状態などによっては、傷病手当金や雇用保険の基本手当、障害年金、生活保護などを利用できる場合があります。

ここでは、なぜ給与が出ないのか、また利用中に働くことはできるのかを説明します。

就労移行支援は訓練の場であり、給与は発生しない

就労移行支援とは、障害や病気のある方が一般企業で働くことを目指し、仕事に必要なスキルやビジネスマナーを身につけるための福祉サービスです。

就労移行支援の目的は「働くための準備」であり、実際に雇用契約を結んで働く場所ではありません。このため、通所したことに対する給与や工賃といった報酬は、原則として支給されない仕組みになっています。

収入を得られるようになるのは、訓練を終えて就職したあとです。

就労移行支援利用中にバイトや副業はできる?

生活費を補うために、就労移行支援を利用しながらアルバイトや副業をしたいと考える方もいるでしょう。

就労移行支援は、一般企業での就労に向けた支援が必要な方を対象とする制度です。そのため、雇用契約を結んで働いている場合は、就労移行支援の利用対象にならないと判断されることがあります。

また、アルバイトや副業によって通所が難しくなったり、就職に向けた準備に十分な時間を確保できなくなったりする可能性もあります。

こうした理由から、就労移行支援を利用しながら働くことは、基本的に難しいと考えられています。

アルバイトや副業を申告せずに通所を続けた場合の影響や、働きながら利用するための条件について詳しく知りたい方は、就労移行支援は働きながら利用できる?利用条件や費用・手続きまで徹底解説をあわせてご確認ください。

就労移行支援とは?

就労移行支援とは?
この章のポイント
  • 障害や難病のある方が一般就労を目指すための福祉サービス
  • スキル習得や就職活動のサポートが受けられる
就労移行支援は、障害者総合支援法に基づく国の障害福祉サービスです。

障害や難病のある方を対象に、一般企業での就労に向けた準備や就職活動を支援します。

利用できるのは、原則として18歳以上65歳未満で、一般企業で働くことを希望している方です。仕事に必要なスキルの習得をはじめ、生活リズムや体調管理、応募書類の作成、面接対策など、一人ひとりの状況に合わせたサポートを受けられます。

障害者手帳を持っていない方や休職中の方でも、医師の診断書や意見書などを元に、、自治体が支援の必要性を認めた場合は利用できることがあります。

なお、就労移行支援は雇用契約を結んで働く場所ではないため、原則として給与や工賃は支払われません。利用を検討する際は、通所期間中の生活費についても事前に確認しておくことが大切です。

対象者や利用できる期間、利用の流れなど、制度の詳細をさらに詳しく知りたい方は、就労移行支援とはをあわせてご覧ください。

就労移行支援の利用中にかかる3つの費用

就労移行支援の利用中にかかる3つの費用
この章のポイント
  • 就労移行支援の費用は、利用料と交通費・昼食代などの実費がかかる
  • 利用料は原則1割負担だが、世帯収入に応じて上限があり、自己負担が0円になる場合もある
  • 交通費や昼食代は原則として自己負担ですが、自治体や事業所による補助を利用できることがある

就労移行支援を利用する際に確認したい費用は、主に次の3つです。

  • 就労移行支援のサービス利用料
  • 交通費や昼食代など、通所に伴う実費
  • 家賃、食費、光熱費などの生活費

サービス利用料が0円になる場合でも、交通費や毎日の生活費は別に必要です。

利用を始めてから家計が不足しないよう、それぞれの費用を分けて考えましょう。

就労移行支援のサービス利用料

就労移行支援のサービス利用料は、原則として費用の1割を利用者が負担し、残りの9割を国や自治体が負担します。

世帯収入に応じた自己負担上限額の目安は以下の通りです。

区分 世帯の収入状況 自己負担上限額
生活保護受給世帯 生活保護を受けている世帯 0円
低所得世帯 市町村民税が非課税の世帯(注1) 0円
一般1 市町村民税が課税され、所得割が16万円未満の世帯(注2)(注3) 9,300円
一般2 所得割が16万円以上の世帯 37,200円

(注1)3人世帯で障害基礎年金1級を受給している場合、収入が概ね300万円以下の世帯が「低所得世帯」に該当します。
(注2)「一般1」は、収入が概ね670万円以下の世帯が対象となります。
(注3)入所施設の利用者(20歳以上)やグループホーム利用者は、市町村民税が課税されている場合、「一般2」に区分されます。

結婚していない場合、原則として本人の所得状況を基に判定され、親と同居していても親の所得は含まれません。結婚している場合は、本人と配偶者が同じ世帯として扱われます。

実際の負担額は自治体が決定します。正確な金額を知りたい場合は、市区町村の障害福祉窓口や利用を検討している就労移行支援事業所へ確認してください。

実際に就労移行支援manaby(マナビー)では、約8割の方が自己負担なしで利用しています。

就労移行支援の費用について詳しく知りたい方は、就労移行支援の自己負担額シミュレーションができる就労移行支援の利用料金をご覧ください。

交通費・昼食代などの通所に伴う実費

就労移行支援の利用料とは別に、サービス利用料とは別に、事業所へ通うための交通費や昼食代などがかかります。

原則として自己負担となるため、通所する日数を踏まえて毎月の金額を見積もっておくことが大切です。

交通費

電車やバスなどを利用して通所する場合は、交通費が必要です。

自治体によっては、一定の条件を満たす方を対象に、通所交通費の全部または一部を助成している場合があります。

対象となる障害福祉サービス、所得、交通手段などの条件は自治体ごとに異なります。

例えば大阪市では、次の条件をすべて満たす場合に通所交通費が支給されます。

  • 大阪市内に住んでいる
  • 自立訓練事業、就労移行支援事業、就労継続支援B型事業を利用している
  • 生活保護受給世帯に属していない
  • 公共交通機関を使わなければ通所が困難である(定期乗車券を購入した方に限る)

住んでいる自治体に同じような制度がないか、一度確認してみることをおすすめします。

また、就労移行支援事業所が独自に交通費を補助している場合もあります。見学や相談の際に、次の内容を確認しておくと費用を把握しやすくなります。

昼食代

昼食は、お弁当を持参するか、コンビニエンスストアや飲食店などで購入するのが一般的です。

事業所によっては、昼食を無料で提供していたり、費用の一部を補助していたりする場合があります。

通所日数が多いほど毎月の負担にも影響するため、昼食の提供や補助の有無も確認しましょう。

家賃・食費・光熱費などの生活費

就労移行支援のサービス利用料や通所に伴う費用とは別に、家賃、食費、光熱費、通信費、医療費などの生活費も必要です。

就労移行支援では原則として給与や工賃が支払われないため、利用期間中に毎月いくら必要になるかを事前に把握しておくことが重要です。

特に一人暮らしの場合は、家賃の割合が大きくなります。

家族と同居している場合も、食費や通信費、医療費など、自分で負担している支出を確認してみると良いでしょう。

利用前に毎月の支出を試算する

利用中に必要な金額を把握するため、次の支出を1か月単位で書き出してみましょう。

  • 家賃
  • 食費
  • 水道・光熱費
  • 通信費
  • 医療費・薬代
  • 通所交通費
  • 昼食代
  • 日用品費
  • その他の定期的な支払い

毎月の支出から、傷病手当金や雇用保険の基本手当、障害年金、家族からの援助などの収入を差し引くと、毎月の不足額を確認できます。

利用料や生活費が心配な場合は、利用を決める前の見学や相談の段階でも、就労移行支援事業所の支援員へ相談できます。

就労移行支援manabyお問い合わせCTA
\どんな悩みでもOK/
様々な特性や背景を持ちながら、働くことに不安を感じている方の相談を受け付けています。
どんなことを相談できるの?
  • 「自分に合った仕事や働き方を見つけたい」
  • 「体調やメンタルに波があり、長く働けるか不安」
  • 「障害への理解がある職場に就職・転職したい」
  • 「まずは生活リズムを整えるところから始めたい」

通所中の生活費をまかなうための支援・方法

通所中の生活費をまかなうための支援・方法
この章のポイント
  • 休職中、退職後、療養中など、現在の状況によって確認する制度は異なる
  • 家賃や生活全体の維持が難しい場合は、自治体や社会福祉協議会へ早めに相談することが大切

就労移行支援に通う間、生活費をどう確保するかは多くの方が悩むポイントです。

就労移行支援からは原則として給与や工賃が支払われないため、利用前に通所期間中の収入源を確認しておく必要があります。

利用できる制度は、休職中か退職後か、すぐに就職活動ができる状態かなどによって異なります。

ここでは、通所中に使える主な支援や方法を6つ紹介します。

現在の状況 主に確認したい制度 主な相談先
休職中で給与が支払われていない 傷病手当金 加入している健康保険
退職後で就職活動ができる 雇用保険の基本手当 ハローワーク
退職後も療養が必要 雇用保険の受給期間延長 ハローワーク
障害の状態が一定の基準に該当する 障害年金 年金事務所など
収入や資産だけでは生活を維持できない 生活保護 市区町村の福祉事務所
家賃の支払いが難しい 住居確保給付金 生活困窮者自立相談支援機関
一時的な生活費が必要 生活福祉資金貸付制度 社会福祉協議会

傷病手当金

傷病手当金は、病気やケガにより仕事を休み、給与が支払われない場合に、健康保険から支給される手当です。

主な支給条件は、次のとおりです。

  • 業務外の病気やケガで療養している
  • 療養のため、これまでの仕事に就くことができない
  • 連続する3日間を含み、4日以上仕事を休んでいる
  • 休業期間中に給与が支払われていない

対象は健康保険に加入している会社員、パート、アルバイトで、支給額は給与の約2/3になります。

傷病手当金の支給条件や申請方法について詳しく知りたい方は、傷病手当金とは?支給条件・申請方法・受給期間を解説もあわせてご確認ください。

失業保険(雇用保険)

雇用保険の基本手当は、退職後の生活を支えながら、再就職を目指す方のための給付です。一般的には「失業保険」や「失業手当」と呼ばれています。

基本手当を受給するには、主に次の条件を満たす必要があります。

  • 現在、雇用されていない
  • 就職する意思と能力がある
  • ハローワークで求職の申し込みを行っている
  • 一定期間、雇用保険に加入していた

支給額は、退職前の賃金や年齢などを基に決まり、給付日数は離職理由や雇用保険の加入期間などによって異なります。

雇用保険の基本手当は、すぐに就職できる状態にあることが受給条件です。

退職後も病気やケガによる療養が必要で、30日以上仕事に就くことができない場合は、基本手当をすぐに受給するのではなく、受給期間を延長できることがあります。

申請には期限や必要書類があるため、退職後も療養が続く場合は、早めに住所地を管轄するハローワークへ相談してください。

障害年金

障害年金は、病気やケガによって日常生活や仕事に一定の制限がある場合に支給される公的年金です。

障害年金には、初診日に加入していた年金制度に応じて、障害基礎年金と障害厚生年金があります。受給するには、主に次の要件を確認する必要があります。

  • 障害の原因となった病気やケガの初診日
  • 障害認定日における障害の状態
  • 年金保険料の納付状況

障害年金の等級は、障害者手帳の等級とは異なる基準で審査されます。そのため、障害者手帳をお持ちでない方が障害年金を受給できる場合もあれば、障害者手帳をお持ちでも障害年金の対象にならない場合もあります。

障害年金について詳しく知りたい方は、障害年金とは?初心者向けにやさしく解説もあわせてご確認ください。

生活保護

生活保護は、世帯の収入や資産などを活用しても、最低限度の生活を維持することが難しい場合に、生活費や家賃、医療費などを支える制度です。

保護費は一律ではなく、居住地域、年齢、世帯人数、家賃、収入などを基に算定されます。最低生活費から、年金や手当、給与、仕送りなどの収入を差し引いた金額が支給される仕組みです。

生活保護では、主に次の内容が確認されます。

  • 世帯の収入
  • 預貯金や活用できる資産
  • 年金や手当など、他の制度を利用できるか
  • 働くことが可能な場合は、能力に応じた就労ができるか
  • 親族から援助を受けられる状況にあるか

支給額は自治体や世帯構成によって異なりますが、単身者の場合はおよそ10〜13万円程度です。

生活保護について詳しく知りたい方は、生活保護とは?『もしも』の時に知っておきたい、暮らしを守るセーフティネットもあわせてご確認ください。

住居確保給付金

住居確保給付金は、離職や収入の減少などにより住居を失った方、または失う可能性がある方を対象に、一定期間、家賃相当額を支給する制度です。

生活費として自由に使える現金が支給される制度ではなく、原則として自治体から賃貸住宅の貸主などへ家賃相当額が支払われます。

利用には収入や資産、求職活動などの要件があります。支給額や支給期間も自治体や世帯人数などによって異なるため、住んでいる地域の生活困窮者自立相談支援機関へ確認してください。

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度は、所得が一定の基準を満たす世帯や障害のある方がいる世帯などを対象に、生活の立て直しに必要な資金を貸し付ける制度です。

生活費として利用できる総合支援資金のほか、住居への入居や一時的な生活再建に必要な費用を対象とする資金があります。

ただし、給付ではなく貸付であるため、原則として返済が必要です。利用には審査があり、世帯の収入や生活状況、返済の見通しなどが確認されます。

家族・親族からの支援・仕送り

家族や親族から援助を受けられる場合は、通所期間中の生活費を補う方法の一つになります。

相談する際は、就労移行支援を利用する目的や利用予定期間、毎月不足する金額を具体的に伝えると、必要な支援について話し合いやすくなります。

なお、家族からの仕送りは、生活保護などの支給額に影響する場合があります。公的制度を利用している方は、援助を受ける前に担当窓口へ確認してください。

貯金の取り崩し

貯金がある場合は、利用期間中の生活費に充てる方法もあります。

就労移行支援の利用期間は原則として最長2年間ですが、実際に利用する期間は一人ひとり異なります。必ず2年間分の生活費を用意するのではなく、利用予定期間と毎月の不足額を基に、必要な金額を試算しましょう。

傷病手当金や雇用保険の基本手当などを申請する場合は、支給が始まるまでの生活費も含めて計画を立てることが大切です。

医療費の補助が受けられる「自立支援医療制度」とは?

この章のポイント
  • 自立支援医療(精神通院医療)は、精神疾患の治療を継続する方を対象に、通院や薬代などの医療費自己負担を原則3割から1割に軽減する公的制度
  • 対象となる医療費の自己負担は、原則として3割から1割に軽減される

自立支援医療制度(精神通院医療)は、精神疾患の治療を継続する必要がある方を対象に、通院にかかる医療費の自己負担を軽減する公的な制度です。

公的医療保険を利用した場合に通常3割となる自己負担が、原則として1割に軽減されます。

対象となる主な費用は、指定された医療機関や薬局で受ける次のような医療です。

  • 精神科・心療内科などでの診察
  • 処方された薬の費用
  • 訪問看護
  • 精神科デイケアなど

入院医療や、精神疾患と関係のない病気・ケガの治療費などは、原則として対象になりません。

また、自己負担が一律に1割になるだけではなく、世帯の所得や病状などに応じて、1か月に支払う金額の上限が設定される場合があります。

自立支援医療制度について詳しく知りたい方は、自立支援医療とは?仕組みと対象者についてもあわせてご確認ください。

就労移行支援を利用した方は生活費をどう確保していた?

就労移行支援利用者アンケートの回答者属性(年代・性別分布)
この章のポイント
  • 生活費の確保方法として「貯金」と「家族からの援助」が全体の6割以上を占めた
  • 1か月の生活費は「8万円以上10万円未満」と回答した方が最も多い
  • 必要な生活費は、居住地域や家賃、家族との同居状況などによって異なる

就労移行支援を利用した経験がある方を対象に、利用中の生活費についてアンケート調査を行いました。

ここでは、生活費をどのように確保していたのか、1か月にどの程度の費用がかかっていたのかを紹介します。

アンケート概要
  • 調査内容: 「就労移行支援利用時の生活費」に関するアンケート調査
  • 調査方法: インターネット調査
  • 調査期間: 2024年4月15日~2024年4月29日
  • 調査人数: 51名(男性31名 女性20名)
  • 年 代 : 20代(20名)・30代(16名)・40代(14名)・50代(1名)

生活費の確保方法 第1位は「貯金の切り崩し」

就労移行支援利用中の生活費はどうする?貯金や家族援助などの実態アンケート
Survey Box – Living Expenses

■ 就労移行支援に通っている間の生活費はどうしてましたか?

1位:
貯金を切り崩した 17票(33.3%)
2位:
家族に援助を頼んだ 16票(31.4%)
3位:
国の制度を利用した(生活保護・障害年金など) 6票(11.8%)
アルバイトをした 6票(11.8%)
実家暮らしのため援助の必要がなかった 6票(11.8%)

※小数点第2位以下は四捨五入

最も多かった回答は「貯金を切り崩した」の33.3%で、次に「家族に援助を頼んだ」の31.4%が続きました。2つを合わせると64.7%となり、回答者の6割以上が貯金または家族からの援助によって生活費を確保していたことが分かります。

1か月の生活費は「8万円以上10万円未満」が最多

就労移行支援利用者の1ヶ月の生活費平均・実態調査データ
Survey Box – Simple Style

■ 就労移行支援に通っている間、月の生活費はどれくらいかかりましたか?

5万円未満 10票(19.6%)
5万円以上~8万円未満 8票(15.7%)
8万円以上~10万円未満 19票(37.3%)
10万円以上~13万円未満 9票(17.6%)
13万円以上~15万円未満 3票(5.9%)
15万円以上~17万円未満 1票(2.0%)
17万円以上~20万円未満 0票(0.0%)
20万円以上~25万円未満 1票(2.0%)

※小数点第2位以下は四捨五入

月の生活費として最も多かったのは「8万円以上〜10万円未満」で、全体の37.3%を占めました。次に多いのが「5万円未満」(19.6%)、続いて「10万円以上〜13万円未満」(17.6%)という結果でした。

先程の調査で「実家暮らしのため援助が必要ない」と答えた方のほとんどが、月にかかる生活費は「5万円未満」または「5万円以上〜8万円未満」と答えていました。

実家で暮らしている場合は、家賃がかからず、食費や光熱費も家族と分担できるため、生活費を大きく抑えられます。少ない生活費でも十分に暮らせている方が多いようです。一方、一人暮らしの場合は8万円未満では生活が厳しいという実態が明らかになりました。

結局生活費はいくらあれば安心?

アンケート結果から、就労移行支援を利用する際に必要な生活費の目安をまとめました。

実家暮らし
目安 / 月
5〜8万円
  • 家賃・光熱費の負担がない
  • 最低限の生活費でおおむね暮らせる
一人暮らし
目安 / 月
8〜13万円
  • 都市部は10万円以上、地方は8〜10万円が目安
  • 予備費を考慮すると10万円以上の確保が理想
2年間の総額シミュレーション
  • 利用期間は原則2年間。月10万円で計算すると総額約240万円が必要です。
  • 貯金だけでまかなうのは難しいため、障害年金・生活保護・家族の支援などを組み合わせて確保するのが現実的です。

実家暮らしの場合:月5〜8万円

実家で暮らしている方は、家賃や光熱費の負担がないため、月5〜8万円程度あればおおむね生活できる目安です。

一人暮らしの場合:月8〜13万円

一人暮らしの方は、家賃を含めて月8〜13万円程度の生活費を見込んでおくと安心です。住んでいる地域の家賃相場によって金額は変わりますが、都市部なら10万円以上、地方なら8〜10万円程度が目安になります。

家賃が安い物件を選んだり、食費を節約したりすることで8万円台でも暮らせないことはありませんが、急な出費に対応できる余裕を考えると10万円以上確保しておくのが理想的です。

生活費に不安がある人が利用できる相談窓口

生活費に不安がある人が利用できる相談窓口
この章のポイント
  • 生活費に不安がある場合、自治体の福祉窓口や生活困窮者自立支援窓口に相談することで、利用できる制度や申請方法の案内を受けられる
  • ハローワークの障害者専門窓口や障害者就業・生活支援センターに相談すれば、就労や生活費の両面から具体的なアドバイスをもらえる
  • 就労移行支援事業所のスタッフにも、利用前の段階から生活費について相談できる

就労移行支援の利用中に必要な生活費や、利用できる制度について不安がある場合は、一人で判断せず、専門の相談窓口を活用しましょう。

制度によって対象条件や申請先が異なるため、現在の就業状況や収入、家族との同居状況などを伝えると、必要な支援について案内を受けやすくなります。

主な相談先と対応内容は、次のとおりです。

相談先 主な相談内容
市区町村の福祉窓口・生活困窮者自立相談支援機関 生活保護、住居確保給付金、自治体独自の支援制度
ハローワーク 雇用保険の基本手当、受給期間延長、求職活動
年金事務所・街角の年金相談センター 障害年金の受給要件や申請手続き
社会福祉協議会 生活福祉資金貸付制度
障害者就業・生活支援センター 就職と日常生活に関する一体的な相談
就労移行支援事業所 利用中の生活に関する相談、相談窓口の案内

市区町村の福祉窓口・生活困窮者自立相談支援機関

市区町村の福祉窓口では、生活保護や障害福祉サービス、自治体独自の助成制度などについて相談できます。

生活困窮者自立相談支援機関では、生活費や家賃、仕事などの複数の悩みを整理し、状況に合った支援制度や相談先を一緒に検討します。

住居確保給付金の相談や、家計の立て直しに関する支援を受けられる場合もあります。

どの制度を利用できるか分からない場合は、最初の相談先として活用できます。自治体によって窓口の名称や設置場所が異なるため、住んでいる市区町村のWebサイトや代表窓口で確認してください。

ハローワーク(障害者専門窓口)

ハローワークには障害者専門の窓口があり、就労に関する相談が可能です。

障害特性や希望する働き方を踏まえた求人紹介、応募書類や面接に関する相談、就労移行支援事業所などの関係機関との連携も行っています。

年金事務所・街角の年金相談センター

障害年金について確認したい場合は、年金事務所街角の年金相談センターへ相談できます。

主な相談内容は、次のとおりです。

  • 障害基礎年金と障害厚生年金の違い
  • 初診日や保険料納付要件
  • 申請に必要な書類
  • 年金請求書の記入方法
  • 現在の年金加入記録

相談時には、病歴や初診日、加入していた年金制度などを確認される場合があります。診察券やお薬手帳、年金番号が分かる書類など、現在手元にある資料を準備しておくと状況を説明しやすくなります。

社会福祉協議会

生活福祉資金貸付制度については、住んでいる地域の市区町村社会福祉協議会へ相談します。

給付ではなく貸付であり、利用には審査があります。対象となる資金、貸付額、返済条件は世帯の状況によって異なるため、必要な生活費や現在の収入、今後の見通しを伝えて相談してください。

障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターでは、障害のある方の就職と日常生活に関する相談を一体的に受け付けています。

就職活動だけでなく、生活リズム、金銭管理、住居、通院など、働くうえで影響する生活上の悩みについても相談できます。必要に応じて、ハローワークや自治体、医療機関、福祉サービスなどの関係機関と連携して支援します。

生活費だけでなく、就職や日常生活について複数の悩みがある場合に活用できる相談先です。

就労移行支援事業所の支援員

就労移行支援事業所の支援員にも、利用前や利用中の生活費について相談できます。

支援員は、生活保護や障害年金などの利用可否を正式に決定する立場ではありません。ただし、現在の収入や支出を一緒に整理したり、相談内容に応じた窓口を案内したりできる場合があります。

事業所によっては、自治体やハローワークなどの関係機関と連携し、相談や手続きを進めるためのサポートを行っています。

「生活費が心配で利用を決められない」という段階でも相談できます。見学や個別相談の際に、次の内容を確認しておくとよいでしょう。

  • サービス利用料の自己負担額
  • 交通費や昼食代などの実費
  • 事業所独自の交通費・昼食費補助
  • 利用中の生活に関する相談への対応範囲
  • 自治体や関係機関との連携体制

生活費に不安がある場合は、就労移行支援の利用を決めてからではなく、検討段階で相談することが大切です。現在の支出と収入を整理したうえで相談すると、利用に向けた具体的な見通しを立てやすくなります。

就労移行支援manabyお問い合わせCTA
\どんな悩みでもOK/
様々な特性や背景を持ちながら、働くことに不安を感じている方の相談を受け付けています。
どんなことを相談できるの?
  • 「自分に合った仕事や働き方を見つけたい」
  • 「体調やメンタルに波があり、長く働けるか不安」
  • 「障害への理解がある職場に就職・転職したい」
  • 「まずは生活リズムを整えるところから始めたい」

就労移行支援の生活費に関するよくある質問

就労移行支援を利用する時の生活費について、よく寄せられる質問とその答えをまとめました。

就労移行支援に通うと収入はありますか?

就労移行支援からは、原則として給与や工賃は支払われません。

就労移行支援は、雇用契約を結んで働く場所ではなく、一般企業での就労に向けた準備や就職活動のサポートを受ける障害福祉サービスだからです。

利用中の生活費は、傷病手当金や雇用保険の基本手当、障害年金など、利用できる制度を確認したうえで準備する必要があります。

障害者手帳がなくても生活費に関する制度を利用できますか?

障害者手帳をお持ちでなくても、利用できる制度はあります。ただし、対象条件は制度ごとに異なります。

例えば、傷病手当金は健康保険の加入状況や仕事を休んでいる期間、雇用保険の基本手当は離職前の加入期間や求職できる状態などを基に判断されます。

障害年金も、障害者手帳の有無や等級ではなく、初診日、保険料の納付状況、障害の状態など、独自の要件に基づいて審査されます。

生活保護は、障害者手帳の有無だけでなく、世帯の収入や資産、生活状況などを踏まえて判断されます。

どの制度に該当するか分からない場合は、市区町村の福祉窓口やハローワークなどへ相談してください。

アルバイトや副業をするとばれることはありますか?

就労移行支援は、一般企業での就労に向けた支援が必要な方を対象とする制度です。そのため、雇用契約を結んで働いている場合は、利用対象にならないと判断されることがあります。

アルバイトや副業による収入は、雇用保険の基本手当や生活保護などの支給に影響する可能性があります。雇用保険では、勤務時間などによって「就職している状態」と判断されたり、働いた日の基本手当が支給されなかったりする場合があります。

自己判断で始めたり、勤務状況を申告しないまま通所を続けたりせず、自治体の障害福祉窓口、就労移行支援事業所、各制度の担当窓口へ事前に相談してください。

生活保護を受けながら就労移行支援を利用できますか?

生活保護を利用している方でも、自治体が就労移行支援の必要性を認めた場合は利用できます。

生活保護を利用している世帯は、障害福祉サービスの自己負担上限月額が0円に設定されています。

就労移行支援を利用する目的や通所計画について、担当のケースワーカーと自治体の障害福祉窓口へ事前に相談してください。

利用料はいくらかかりますか?無料で通える人もいますか?

就労移行支援のサービス利用料には、世帯の所得区分に応じた自己負担上限月額が設けられています。

生活保護を利用している世帯や市町村民税非課税世帯は、自己負担上限月額が0円です。市町村民税課税世帯では、所得区分に応じて月額9,300円または37,200円の上限が設定されます。

ただし、実際に支払う金額は、利用日数や自治体の認定結果によって異なります。また、サービス利用料が0円でも、交通費や昼食代、生活費は別に必要です。

正確な自己負担額は、市区町村の障害福祉窓口や利用を検討している就労移行支援事業所へ確認してください。

通所を休むと給付や手当に影響しますか?

影響の有無は、利用している制度や休む理由によって異なります。

雇用保険の基本手当は、就職する意思と能力があり、求職活動を行っていることが受給条件です。長期間にわたって求職活動ができない状態になった場合は、受給条件を満たさないと判断される可能性があります。

病気やケガにより30日以上仕事に就けない場合は、基本手当をすぐに受給するのではなく、受給期間を延長できることがあります。

体調不良などで通所や求職活動を続けることが難しくなった場合は、就労移行支援事業所だけでなく、ハローワークや各制度の担当窓口にも相談してください。

制度を申請すればすぐに支給されますか?

申請後すぐに支給されるとは限りません。

制度によって、必要書類の準備、審査、認定などに時間がかかります。雇用保険の基本手当も、受給手続き後に失業認定を受けてから支給され、離職理由によっては給付制限が設けられる場合があります。

利用を検討する際は、次の点を確認してください。

  • 申請に必要な書類
  • 申請できる時期
  • 支給が始まるまでの目安
  • 支給開始までに必要な生活費
  • 他制度との併用や支給額の調整

申請を予定している制度の担当窓口へ早めに相談し、支給開始までの期間も含めて生活費を計画しましょう。

就労移行支援利用中の生活費を支える制度・仕組みを正しく理解しよう

まとめ:就労移行支援利用中の生活費を支える公的な制度や仕組みを正しく理解しよう

就労移行支援では原則として給与や工賃が支払われないため、利用を始める前に、通所期間中の生活費をどのように確保するか確認しておくことが大切です。

現在の就業状況や体調、障害の状態などによっては、傷病手当金、雇用保険の基本手当、障害年金、生活保護などを利用できる場合があります。

家賃の負担が大きい場合は住居確保給付金、一時的に資金が必要な場合は生活福祉資金貸付制度も確認しましょう。

公的制度だけでなく、家族や親族からの援助、貯金の活用などを組み合わせる方法もあります。

毎月の支出と利用中に見込める収入を整理し、どの程度の不足が生じるかを事前に試算しておくと、利用後の見通しを立てやすくなります。

制度の対象条件や申請先はそれぞれ異なり、申請から支給までに時間がかかる場合もあります。生活費に不安がある方は、市区町村の福祉窓口、ハローワーク、年金事務所、社会福祉協議会などへ早めに相談してください。

就労移行支援事業所の支援員にも、利用前の段階から生活費や利用料について相談できます。一人で判断せず、必要な制度と相談先を確認しながら、自分の状況に合った利用計画を立てていきましょう。

あわせて読みたい記事

「就労移行支援の生活費」に関して調べている方は次の記事も読んでいます。

Share!

仕事が続かない…体調が不安… お気軽にご相談ください!

相談・見学を予約する

お電話でのご相談もお待ちしております

0120-649-150

受付時間:月〜金 9:00〜18:00

久木田 みすづ

精神保健福祉士/社会福祉士/心理カウンセラー
福祉系大学を卒業後、カウンセリングセンターや医療機関で精神保健福祉士・カウンセラーとして勤務。うつ病・統合失調症・発達障害などを抱える患者と家族への相談支援に従事してきた。現在は臨床経験を活かし、メンタルヘルスや精神疾患、福祉制度に関するWebライターとして活躍中。

見学相談を申し込む