就労定着支援とは?利用の流れや必要書類を解説
- 就職・障害・体調のこと…お気軽にご相談ください!
- どんなことを相談できるの?
- 就労定着支援とは?
- 就労定着支援の対象者・利用期間・利用料金
- 対象となる方
- 利用できる期間(就職7か月目~最長3年間)
- 利用料金(世帯の所得区分による負担額)
- 就労定着支援のサポート内容
- 定期的な面談
- 就労定着支援の利用方法・利用の流れ
- 就労定着支援を提供する事業所
- 就労定着支援のメリット
- 長期間の支援
- 幅広い支援内容
- 客観的な視点からのアドバイス
- 就労定着支援のデメリット
- 利用料がかかることもある
- 時間の調整が必要になることも
- 支援に頼りすぎてしまう
- 就労定着支援が向いている方
- 就職後も継続的なサポートを必要とする方
- 職場になじむのに時間がかかる方
- 生活リズムやお金の管理に不安がある方
- 長く働き続ける自信がまだ持てない方
- 就労定着支援が向いていない方
- すでに職場に十分適応し、安定して働けている方
- 支援を受けることに抵抗がある方
- 自己管理が十分にできる方
- 今の会社で長く働きたいと思っていない方
- 就労定着支援を利用した方の声
- 就労定着支援だけで解決できないこと
- 医療や治療が必要なこと
- 労働条件や法律に関するトラブル
- 転職活動そのものを支援するサービスではない
- 他の支援制度と就労定着支援の違い
- 職場定着支援と就労定着支援の違い
- ジョブコーチと就労定着支援の違い
- 就労移行支援と就労定着支援の違い
- 就労定着支援へのよくある質問
- 支援はどこで受けられますか?
- 面談はどのくらいの頻度ですか?
- 支援を受けるのにお金はかかりますか?
- 障害者手帳を持っていなくても利用できますか?
- パートやアルバイトの方でも受けられますか?
- オンラインでも支援を受けることができますか?
- 支援を途中でやめることはできますか?
- サービス利用中に退職した場合、どうなりますか?
- 3年経過後も支援を受けたい場合、どうすればいいですか?
- 障害福祉サービスを利用して就職しましたが、就労定着支援を利用しなくても良いですか?
- 就労定着支援は「就職後の不安」に寄り添う福祉サービス
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「せっかく就職できたけど、ちゃんと続けられるかな…」「職場の人間関係がうまくいくか不安…」と働く上で、こんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そうした不安に寄り添い、就職後も安心して働き続けられるよう長期間支援してくれるのが就労定着支援です。
この記事では、就労定着支援の具体的な支援内容や、そのメリットについて紹介します。
就職・障害・体調のこと…
お気軽にご相談ください!
就労移行支援manabyの実績
どんなことを相談できるの?
- 「自分に合った仕事や働き方を見つけたい」
- 「体調やメンタルに波があり、長く働けるか不安」
- 「障害への理解がある職場に就職・転職したい」
- 「まずは生活リズムを整えるところから始めたい」
就労定着支援とは?

- 就労定着支援は、就職後も安心して働き続けるための障害福祉サービスです。
- 仕事だけでなく、生活面の悩みや困りごとについても相談できます。
- 必要に応じて支援を受けることで、職場への定着を目指せます。
就労定着支援は、障害福祉サービスを利用して就職した方が、一般企業で安心して働き続けられるように支える制度です。
仕事や生活の中で起きる悩みや困りごとに対して、必要なサポートを受けられるようになっています。
参考:新潟市「就労定着支援について」
就労定着支援の対象者・利用期間・利用料金
- 対象者は、障害福祉サービスを利用して一般就労し、就職から6か月を経過した方です。
- 利用期間は就職7か月目から最長3年間で、利用料金は世帯の所得区分によって決まります。
- 利用を始める前に、対象条件や利用期間、自己負担額を確認しておくと安心です。
就労定着支援を利用する前に、対象となる方や利用できる期間、利用料金を確認しておきましょう。
対象となる方
就労定着支援を利用できるのは、次の2つの条件を満たす方です。
- 障害福祉サービスを利用して一般就労した方
- 就職後6か月を経過した方
対象となる障害福祉サービスには、次のようなものがあります。
- 就労移行支援
- 就労継続支援(A型・B型)
- 生活介護
- 自立訓練
「障害者手帳がないと利用できないのでは」と思われることがありますが、障害者手帳は利用条件ではありません。障害福祉サービス受給者証があれば利用できます。
一方で、条件を満たしていても、すでに職場に慣れ、安定して働けている場合は必ずしも利用する必要はありません。利用するか迷ったときは、就職前に利用していた事業所へ相談すると安心です。
参考:厚生労働省「障害福祉サービス等について」
利用できる期間(就職7か月目~最長3年間)
1~6か月目職場定着支援7か月目~最長3年間就労定着支援就労定着支援は、就職後7か月目から利用できます。
就職してから最初の6か月間は、就職前に利用していた就労移行支援などの事業所が、職場への定着を支援します。この期間の支援を職場定着支援といいます。
その後、就職7か月目からは就労定着支援へ引き継がれ、最長3年間にわたって、仕事や生活に関する悩みを相談しながら働き続けるための支援を受けられます。
利用期間は最長3年間ですが、必ず3年間利用し続ける必要はありません。職場に慣れて支援が不要になった場合は、支援員と相談しながら終了できます。
一方で、一度支援を終了するとすぐに再開できない場合もあります。終了する時期は、支援員と相談しながら慎重に判断しましょう。
利用料金(世帯の所得区分による負担額)
就労定着支援の利用料金は世帯の所得によって決まり、自己負担額には上限があります。就職前に利用していた障害福祉サービスで自己負担がなかった方は、就労定着支援も無料で利用できることが多いです。
ただし、就職して収入が増えると、翌年度から利用料金が発生する場合があります。
自己負担上限額は、次のとおりです。
世帯区分 世帯の収入状況 自己負担上限月額 生活保護 生活保護受給世帯 0円 低所得 市町村民税非課税世帯 0円 一般1 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) 9,300円 一般2 市町村民税課税世帯(所得割16万円以上) 37,200円 負担区分は前年の所得をもとに決まります。現在の負担額を知りたい場合は、お住まいの自治体へ確認しましょう。
就労定着支援のサポート内容

- 就職後に生じやすい仕事や生活の悩みについて、幅広いサポートを受けられます。
- 定期的な面談を通じて、不安や困りごとを相談しながら解決を目指せます。
- 必要に応じて職場との調整も行い、安心して働き続けられるよう支援します。
実際に働き始めると、やりがいや達成感を感じる一方で、戸惑いや不安を抱えることも少なくありません。
例えば、こんな悩みが出てくることがあります。
- 仕事に関する悩み 新しい仕事に慣れるまで時間がかかり、知らない作業に戸惑ったり、自分にできるか不安になる
- 人間関係 上司や同僚とうまく話せなかったり、気をつかいすぎて疲れてしまう
- 生活リズムの乱れ 急に朝型の生活に切り替えるのが難しく、リズムが乱れると体調を崩す
- 体調管理の悩み 疲れがたまりやすく、体調の変化に気づくのが遅れたり、うまく休めなかったしてしまう
- お金の使い方への悩み 自由に使えるお金が増えることで、つい使いすぎて困ってしまう
こうした就職後の悩みや課題に寄り添い、安定して働き続けられるように支えることが、就労定着支援の目的です。
ここからは、実際に就労定着支援で受けられる具体的なサポート内容をご紹介します。
定期的な面談
就労定着支援では、定期的に支援員との面談を行います。
仕事を続けるなかで感じる不安や悩みを安心して話せる場として、ちょっとしたことでも相談できます。
「最近うまくいっていない気がする」「人間関係が気になる」といった声に対しても、支援員が一緒に考え、必要に応じて職場との調整もサポートしてくれます。
仕事の進め方が分からない、人間関係で悩んでいるなど、実際の悩みに対して具体的なアドバイスが受けられる。
朝起きられない、夜眠れないなどの悩みに対して、無理なく生活リズムを整える工夫を一緒に考える。
疲れやすい・不調のサインがある場合にどう対応すればよいか、早めに対処するためのアドバイスがもらえる。
ストレスのたまりやすい場面を整理し、気持ちの切り替え方やリフレッシュの方法を一緒に探す。
給与の使い方や貯金のコツを一緒に考え、金銭面の不安を減らすサポートが受けられる。
自分では伝えにくいこと(配慮のお願いなど)を、支援員が職場に橋渡ししてくれることも。
就労定着支援の利用方法・利用の流れ
- 就労定着支援は、相談先を決めてから申請・契約の手続きを進めます。
- 現在または過去に利用していた事業所がある場合は、まず相談するとスムーズです。
- 就職7か月目から支援を利用することができます。
就労定着支援を利用するには、まず相談先を決め、その後に申請や契約の手続きを進めます。ここでは状況別の相談先と利用までの流れを紹介します。
すでに障害福祉サービスを利用している方は、現在の支援先に相談するのがスムーズです。そのまま同じ事業所で就労定着支援を受けられるケースもあるため、まずは「今の事業所で対応しているか」を確認してみましょう。
すでに障害福祉サービスの利用を終了している場合でも、以前に利用していた事業所に連絡を取ることで、就労定着支援を行っている事業所を紹介してもらえる可能性があります。
支援先が見つからない、または相談しにくいと感じる場合は、次の方法を検討してみましょう。
お住まいの自治体(市区町村の障がい福祉課)に問い合わせる
インターネットで「地域名+就労定着支援」などで検索する
自立支援協議会や相談支援専門員に相談する
利用が必要と判断された場合は、自治体への申請や契約手続きを進めます。
就労定着支援の利用には「障害福祉サービス受給者証」が必要です。過去に返還してしまった場合でも、自治体にもう一度申請すれば再発行してもらえます。必要な手続きは自治体によって異なるため、事業所や自治体の案内に沿って進めましょう。
就職後6か月間は、就職前に利用していた事業所が定着支援を行います。その後、就職7か月目から就労定着支援が始まります。
支援開始後は、定期的な面談を通じて職場や生活の困りごとを相談できます。利用期間は最長3年間で、支給決定や契約の更新を行いながら支援を受けます。
手続きには時間がかかる場合があります。利用を希望する場合は、早めに事業所や自治体へ相談しておきましょう。
就労定着支援を提供する事業所
- 就労定着支援は、就労移行支援事業所などで提供されています。
- すべての事業所が実施しているわけではないため、事前に確認することが大切です。
- ホームページや自治体への問い合わせ、体験利用などを通して、自分に合った事業所を選びましょう。
就労定着支援を利用したいけれど、どこで受けられるのか分からないと、どうしても不安になってしまいますよね。
ここでは、支援を提供している事業所と、その探し方についてご紹介します。
就労定着支援は、次のような事業所で提供されていることがあります。
2024年度の制度改定により、就労定着支援を行うことができる事業所の対象が広がりました。
これまで以上に多様な事業所で支援を受けられる可能性があるため、身近な事業所や自治体の窓口に一度確認してみることをおすすめします。
また、以前利用していた事業所に相談するのも一つの方法です。過去に利用した際の状況を踏まえて、適切な事業所を紹介してもらえることもあります。
さらに、就労定着支援を提供する事業所では、体験利用ができるところもあります。実際に支援を体験してみることで、自分に合った場所を見つけやすくなります。
就労定着支援のメリット
- 最長3年間の支援を受けられるため、就職後も安心して働き続けやすくなります。
- 仕事だけでなく、生活面も含めた幅広いサポートを受けられることが特徴です。
- 支援員から客観的なアドバイスを受けることで、自分に合った働き方を見つけやすくなります。
就労定着支援を利用することで、仕事や生活に対する不安が軽くなり、安心して働き続けるための支援を受けられます。
さらに、仕事だけでなく、生活全般にわたる支援が得られるのも魅力的です。具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう
長期間の支援
就労定着支援を利用する最大のメリットは、長期間にわたって支援を受けられることです。
最長で3年間、支援を続けてもらえるため、仕事に慣れてきても新たな課題が出てきたときに頼りにできる心強いサポートがあります。
就職したばかりの頃は不安が多いものですが、長期間の支援を通じて、安心して仕事に取り組むことができます。
幅広い支援内容
就労定着支援では、仕事のことだけでなく、生活全般にわたる幅広い支援が受けられます。
- 仕事の進め方のアドバイス
- 職場でのコミュニケーションの取り方
- 困ったときの相談の仕方
- 生活リズムの整え方
- お金の管理の仕方
- 趣味や余暇の過ごし方
このように、仕事と生活の両面から支援を受けられるため、バランスの取れた生活を送りやすくなります。
客観的な視点からのアドバイス
支援員は客観的な視点でアドバイスをくれるため、自分では気づかないことに気づかせてもらえます。
効率的な仕事の進め方や、トラブルを未然に防ぐ方法などを教えてもらえることで、自分の強みや改善点を知り、より良い働き方が見つけやすくなります。
これらのメリットにより就労定着支援は、職場での適応をサポートし、生活の質を向上させるための大きな助けとなります。
就労定着支援のデメリット
- 前年度の所得によっては、利用料金が発生する場合があります。
- 定期的な面談や訪問があるため、仕事とのスケジュール調整が必要です。
- 支援を上手に活用しながら、自分で考えて行動する力も身につけていきましょう。
もちろん、就労定着支援を受ける際には気をつけたい点もいくつかあります。
長期間のサポートがある一方で、費用面や時間、依存のリスクについても考慮することが必要です。
ここではデメリットについて詳しく説明します。
利用料がかかることもある
就労定着支援は、多くの場合自己負担なく利用できる制度ですが、前年度の収入によっては費用がかかることもあります。
例えば、利用を始めたときは無料でも、就職して2年目以降に自己負担が発生するケースもあるため、気になる方は事前に自治体の窓口で確認しておくと安心です。
出典:障害者の利用者負担
時間の調整が必要になることも
就労定着支援を受けるには、定期的な面談や職場での様子を見てもらうための訪問が必要となります。
これらの支援を受けるためには、仕事の合間や休日に時間を取らなければならないこともあり、スケジュールによっては負担に感じることがあるかもしれません。
支援に頼りすぎてしまう
困ったときにすぐ相談できるのは大きな安心ですが、頼りすぎることで「自分で考える力」が育ちにくくなる場合もあります。
例えば、問題が発生したときに自分で一切考えず、すぐに支援員に頼ったり、自分で考える前に解決策を求めてしまうことがあるかもしれません。
だからこそ、支援を受けながらも、自分なりに考えて動く力を少しずつ育てていくことが大切です。
就労定着支援が向いている方
- 就職後も継続的なサポートを受けながら働きたい方に向いています。
- 職場への適応や生活リズム、お金の管理に不安がある方も支援の対象です。
- 長く働き続ける自信がない場合でも、支援員と相談しながら少しずつ職場への定着を目指せます。
ここでは、就労定着支援が向いていると思われる方について説明していきます。
就職後も継続的なサポートを必要とする方
初めての就職で緊張している方、長いブランクがある方、仕事内容や環境の変化に戸惑いを感じやすい方にとって、就労定着支援は向いています。
「誰に聞けばいいかわからない」「仕事の優先順位がつけられない」などの悩みに対しても、支援員が親身になって相談に乗り、的確にサポートしてくれます。
職場になじむのに時間がかかる方
職場での人間関係や仕事のペースに慣れるのに時間がかかる方にとっては、就労定着支援は向いています。
支援員は、職場でのコミュニケーションの取り方や、効率的な仕事の進め方を教えてくれ、必要に応じては、職場の人とも連携し、より働きやすい環境を整えてくれます。
生活リズムやお金の管理に不安がある方
仕事と生活のバランスを取るのが難しいと感じる方や、お金の管理が苦手な方、体調管理や規則正しい生活リズムを保つのが難しい方には、就労定着支援は向いています。
支援員は、日々の過ごし方や気分転換の工夫を一緒に考えてくれたり、収入に見合った生活費の使い方を一緒に見直したりと、身近なところから丁寧に関わってくれます。また、生活リズムが乱れがちな場合は、睡眠や食事、運動の習慣についても無理のない方法を提案してくれるため、心身の健康を保ちやすくなります。
長く働き続ける自信がまだ持てない方
仕事の内容が徐々に変わっていくことへの対応が難しい方や、ストレスがたまりやすく長期的なメンタルケアが必要な方、キャリアアップや新しいスキルの習得に挑戦したい方とって、就労定着支援は向いています。
支援員は、仕事で困ったときにすぐに相談できる窓口となり、状況に応じてアドバイスをくれたり、働き方の調整について会社と話し合ってくれたりします。
「新しい仕事に挑戦したいけれど不安がある」といった場合には、必要なスキルを一緒に整理し、段階的な目標を立てながらステップアップできるようサポートしてくれます。こうした支援を最長3年間、必要に応じて受けることが可能です。

就労定着支援が向いていない方
- 職場に十分適応し、安定して働けている方は、利用の必要性が低い場合があります。
- 自己管理や困りごとの解決を一人で行える方は、支援がなくても働き続けられることがあります。
- 就労定着支援は現在の職場で長く働くための制度のため、転職を前提としている方にはあまり向いていません。
就労定着支援は、長く仕事を続けるためのサポートですが、すべての方に必要というわけではありません。ここでは、就労定着支援が向いていない方について説明します。
すでに職場に十分適応し、安定して働けている方
就職してから時間が経ち、仕事の内容をよく理解し自信を持って取り組めている方や、職場の人間関係が良好でコミュニケーションに困っていない方は、あえて就労定着支援を利用する必要はないでしょう。
支援を受けることに抵抗がある方
中には、他人の助けを借りることに抵抗を感じる方もいます。「自分のことは自分で解決したい」という強い意志がある方や、他人に相談することに苦手意識がある方、プライバシーを重視して個人的な話をすることに抵抗がある方は向いていません。
自己管理が十分にできる方
仕事の優先順位をつけて効率的に進められる方や、ストレスを自分でうまくコントロールできる方、問題が起きたときに自分で解決策を考え実行できる方は、外部の支援を必要としない場合があります。
このような方は、すでに安定して働くためのスキルを持っていると言えます。
今の会社で長く働きたいと思っていない方
就労定着支援は、現在の職場での定着を目的としています。そのため、転職を考えている方や別の仕事に挑戦したい方にはあまり適していません。
就労定着支援を利用した方の声
就労定着支援を実際に利用した方からは、次のような声が寄せられています。
相談を持ちかけた際にすぐ対応してもらえることが、働き続ける上での安心感につながっている
体調を崩して療養が必要になった際にも、支援員が様子を気にかけてくれたことが、精神的な支えになった
こうした声から分かる通り、就労定着支援は「困った時に相談できる場所がある」という安心感を提供する制度と言えます。利用を迷っている場合は、まず身近な相談先に気軽に話してみましょう。
参考:厚生労働省「就労移行支援・就労定着支援事例集」
就労定着支援だけで解決できないこと
- 就労定着支援だけで、すべての悩みを解決できるわけではありません。
- 内容によっては、医療機関や行政、専門機関と連携しながら支援を受けることがあります。
- 困りごとに応じて適切な相談先を利用することで、より安心して働き続けられます。
就労定着支援では、仕事や生活に関する幅広い相談ができます。しかし、すべての悩みを就労定着支援だけで解決できるわけではありません。
例えば、専門的な治療が必要な場合は医療機関、労働条件や法律に関する問題は会社や関係機関など、内容に応じて適切な相談先につなぐことも大切な役割です。
ここでは、就労定着支援だけでは対応が難しい主なケースを3つ紹介します。
医療や治療が必要なこと
体調の悪化や精神症状の変化など医療的な対応が必要な場合は、病院やクリニックなどの医療機関で治療を受ける必要があります。
就労定着支援では、通院の継続や体調管理について相談したり、必要に応じて医療機関と情報共有を行ったりすることはありますが、診察や治療を行うことはできません。
労働条件や法律に関するトラブル
給与の未払い、長時間労働、ハラスメントなど労働条件や法律に関する問題は、就労定着支援だけで解決できない場合があります。
まずは勤務先へ相談し、必要に応じて労働局や総合労働相談コーナーなどの専門機関を利用することも検討しましょう。
転職活動そのものを支援するサービスではない
就労定着支援の目的は、現在の職場で安心して働き続けられるよう支援することです。
そのため、求人紹介や転職活動のサポートを中心に行うサービスではありません。
「今の職場を辞めて新しい仕事を探したい」という場合は、ハローワークや就労移行支援など、目的に合った支援機関への相談が必要になることもあります。
困りごとの内容によっては、就労定着支援だけで対応するのではなく、医療機関や相談支援事業所、障害者就業・生活支援センターなどと連携しながら支援が行われることがあります。
一つの支援機関だけで解決しようとするのではなく、それぞれの専門性を生かして支援を受けることで、仕事と生活の両方を安定させやすくなります。
他の支援制度と就労定着支援の違い
- 就労定着支援は、職場定着支援・ジョブコーチ・就労移行支援とは対象者や支援内容、利用時期が異なります。
- 職場定着支援は就職後6か月間、就労定着支援は就職7か月目から最長3年間利用できます。
- それぞれ役割が異なるため、自分の状況に合った支援制度を選ぶことが大切です。
就労定着支援には、似た名前や目的を持つ他の支援がいくつかあります。ここでは、それらの支援との違いをわかりやすく説明します。
職場定着支援と就労定着支援の違い
「職場定着支援」と「就労定着支援」は似た名前ですが、支援の開始時期と支援期間が異なります。
就職後すぐの6か月間、以前に利用していた事業所から引き続き支援を受けることができます。
就職後7か月目から3年間にわたってサポートを受けることができる支援です。
職場定着支援は就労定着支援とセットで行われることが多く、職場定着支援が就職後6か月間提供された後に、就労定着支援が始まります。
この流れにより、職場定着支援が就職直後の安定を図り、その後の長期的な支援を就労定着支援が担うことで、スムーズに職場に適応できるようにサポートが行われます。
ジョブコーチと就労定着支援の違い
「ジョブコーチ」と「就労定着支援」は、どちらも就職後の支援を提供しますが、利用対象、支援の開始時期や期間、かかる費用などに違いがあります。
週20時間以上の勤務を目指す方が利用対象です。
障害福祉サービスを利用せずに就職した方でも利用できる点が特徴です。
支援期間は1〜8か月間と比較的短期的で、料金は基本的に無料で利用できます。
障害福祉サービスを利用して一般就労した方が対象となります。
就職後7か月目から利用を開始し、最長で3年間にわたって支援を受けることができます。
多くの場合、無料で利用できますが、前年の収入によっては費用が発生することもあります。
就労定着支援の利用に費用がかかってしまう場合には、ジョブコーチを選ぶのも一つの選択肢です。また、ジョブコーチは、障害福祉サービスを利用せずに就職した方でも利用できることが特徴です。
就労移行支援と就労定着支援の違い
名前が似ている「就労移行支援」と「就労定着支援」ですが、実際には支援の内容が大きく異なります。
就職前に提供されるサポートです。
仕事に必要なスキルを身につけたり、職場体験を通じて就職の準備を整えたりすることが中心です。
就職を目指している段階で、就労に向けた準備をサポートするものです。
就職後の支援を提供します。
職場での問題を解決したり、生活リズムや体調管理をサポートすることで、安定した職場生活を維持できるよう支援します。
仕事を長く続けられるように、就職後に直面する問題に対応することが目的です。
就労移行支援は、就職前の準備を手助けするものであり、一方で就労定着支援は、就職した後に仕事を続けられるようにサポートします。どちらの支援も組み合わせて使うことで、就職前から就職後まで安心して支援を受けることができます。
参考:高齢・障害者雇用支援機構「職場定着をめざして(就職後のサポート)」
厚生労働省「職場適応援助者(ジョブコーチ)支援事業について」「障害者総合支援法における就労系障害福祉サービス」
就労定着支援へのよくある質問
就労定着支援についてよくある質問をまとめました。
支援はどこで受けられますか?
職場への訪問、自宅への訪問、事業所への来所など状況に応じて柔軟に対応してくれます。
面談はどのくらいの頻度ですか?
基本的には月1回程度の頻度で行われています。
支援を受けるのにお金はかかりますか?
前年の所得に応じて、自己負担額が発生する場合があります。
就職前に自己負担がなかった方でも、就職して収入が増えると翌年度から利用料金が発生することがあります。
負担額は世帯の所得区分によって決まるため、正確な金額を知りたい場合はお住まいの自治体の障がい福祉窓口へ確認することをおすすめします。
障害者手帳を持っていなくても利用できますか?
障害者手帳がなくても、支援を受けるための受給者証があれば利用できます。
パートやアルバイトの方でも受けられますか?
雇用形態に関係なく、障害福祉サービスを使って一般企業に就職した方が対象です。
オンラインでも支援を受けることができますか?
オンラインでの支援が可能な事業所もあります。利用を希望する場合は、事前に確認しておきましょう。
支援を途中でやめることはできますか?
必要がなくなった場合や、支援が合わないと感じた場合は、途中でやめることができます。
サービス利用中に退職した場合、どうなりますか?
原則として利用資格はなくなりますが、退職後1ヶ月以内に新しい職場で働き始めた場合は、1回限り継続利用が可能です。
3年経過後も支援を受けたい場合、どうすればいいですか?
3年経過後も支援を希望する場合は、障害者就業・生活支援センターなどの支援機関に引き継がれ継続してサポートを受けることができます。
障害福祉サービスを利用して就職しましたが、就労定着支援を利用しなくても良いですか?
就労定着支援の利用は任意です。支援が不要と感じる場合は、利用しなくても問題ありません。
就労定着支援は「就職後の不安」に寄り添う福祉サービス
「働き始めたけど、この先ずっと続けていけるかな…」という不安を感じている方もいるかもしれません。そんな不安を少しでも軽くするために、就労定着支援という制度があります。
就労定着支援は、障害福祉サービスを利用して一般企業に就職した方が、長期的に安心して働けるようサポートを提供するものです。ただし、すべての方に必要なサービスではありません。
「職場での人間関係に不安がある」「仕事の進め方に困っている」「生活リズムを整えたい…」といった具体的な困りごとがある方に適しています。
また、就労定着支援以外にも、就職後のサポートをしてくれるサービスがあります。状況や目標に合わせて自分に合った支援を選ぶことが重要です。
就労定着支援の利用に迷ったときは、まず事業所の支援員に相談してみましょう。支援が必要かどうか、自分に合った支援なのかを一緒に考えてくれます。
就職して長い時間が経った後も、定期的な面談や随時の相談に応じてもらえることで、気持ちが軽くなった