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リワークは意味ない?しんどいと感じる7つの理由と対処法

目次
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「リワークなんて意味ないのでは?」 「通うのがしんどい…」

復職を目指してリワークに取り組んでいる方の中には、このように感じている方もいるかもしれません。慣れない環境での長時間のプログラム、人間関係、定期的な通所など負担に感じてしまう理由は様々です。

この記事では、リワークが「意味ない」「しんどい」と感じてしまう理由を深掘りします。そして、そうした課題を乗り越えるための具体的な対処法やリワークのメリットについても詳しく解説します。

この記事のまとめ

  • リワークは合う人・合わない人がいる
    リワークは復職準備の支援だが、生活リズムや人間関係の負担、目的の曖昧さなどで「しんどい」と感じる方もいる
  • リワーク以外の選択肢もある
    リワークが合わなくても、就労移行支援や障害年金などの支援制度や、地域の相談窓口を活用することで自分に合った復職準備や生活支援が可能

リワークは意味がない?そう感じる理由とは

リワークを意味がないと感じる理由やデメリットについて解説する導入画像

この章のポイント

  • 期待とのギャップから、結果として「意味ない」という気持ちに変わってしまう
  • リワークがどのような支援制度なのか、目的や支援内容を正しく理解していない場合がある

「リワークは意味ない」「自分には合わなかった」という声を聞くことがあります。せっかく復職に向けて頑張っているのに、このように感じてしまうのはつらいことです。

リワークが「意味ない」と感じてしまう背景には、いくつかの理由があります。主な原因は、リワークという言葉のイメージと実際のギャップ、そして支援制度や目的の誤解です。

「通えば元気になれる」という期待とのギャップ

「リワークに通えば、すぐに元気になって復職できる」という期待を抱く人は少なくありません。しかし、リワークはあくまで「仕事のリハビリ」です。すぐに大きな効果が出るわけではなく、焦らずに自分のペースで取り組む必要があります。

このような期待が強すぎると、「期待していたほどじゃなかった」「思ったより辛い」と感じてしまい、結果として「意味ないのでは?」という気持ちに変わってしまうのです。

支援制度や目的の誤解・情報不足

リワークがどのような支援制度なのか、目的や支援内容を正しく理解していない場合もあります。

  • 単なる訓練施設だと思っている
  • 就職支援と混同している
  • 参加すれば自動的に復職できると思っている

リワークは、これらとは少し違います。リワークは、休職中に空いてしまった「仕事をする感覚」を取り戻すための練習期間であり、自分のペースで心と身体を整えるための支援です。適切な情報が届いていないために、リワークと参加者の間に“ミスマッチ”が生まれ、不満や挫折につながることがあります。

そもそも、リワークとは?

リワークの定義や目的を解説する導入画像

この章のポイント

  • リワークは、精神的な不調で休職した方が職場復帰に向けて段階的に準備する「復職支援プログラム」

リワークとは「復職支援プログラム」のことで精神的な不調で休職した人が、職場復帰に向けた準備を段階的に進めるための支援プログラムを指します。

具体的には、リワークは単に「再び働く」という意味だけでなく、心身の健康を回復しながら、生活リズムの調整や体力の回復、職場で必要なコミュニケーション力やストレス対処法の習得、そして再発予防を目的とした多様なプログラムを提供し、休職者が無理なくスムーズに職場に戻れるよう支援するものです。

「リワークが意味ない・しんどい」と感じる7つの主な理由

リワークがつらい・意味がないと感じる主な理由を説明する内容の画像

この章のポイント

  • 生活リズムや体力への負担
    朝の通所や決まった時間のプログラムに、まだ回復していない心身が追いつかず、ストレスや疲れを感じやすい
  • 人間関係やプログラム内容のストレス
    グループ活動や周囲の雰囲気、スタッフとの相性が合わない場合、気疲れや不安が増え、通うこと自体が負担になる

リワークは復職を目指す大切な支援ですが、人によっては負担が大きく感じられることもあります。ここでは「意味ない」「しんどい」と感じやすい主な理由と、その背景を紹介します。

朝決まった時間に通うことがしんどい

休職中は生活リズムが乱れやすく、朝の通所が大きな負担になることがあります。体力や気力がまだ十分に回復していないと、時間通りに行動するだけでも大きなストレスになり、「面倒」「しんどい」と感じやすくなります。

周囲とのコミュニケーションで気疲れしてしまう

リワークではグループ活動や他の方との交流が中心です。そのため、人との関わりが苦手な方や、繊細な方にとっては大きな負担になってしまいます。気を使いすぎて心が疲れてしまい、自分には「合わない」と感じてしまう場合もあるのです。

プログラムについていけず「自分だけ遅れてる」と感じる

集団で行うプログラムでは、自分のペースで進められない場合があります。他の参加者と比べて「自分だけうまくできていない」「遅れている」と感じてしまうと焦りや不安が膨らみ、通所そのものが辛くなってしまいます。

復職するのが当たり前という雰囲気にプレッシャーを感じる

周囲が復職を目指して頑張る中で「早く戻らなければ」と焦りや罪悪感を抱く人もいます。このような雰囲気が精神的な負担となり、余計に体調を崩すきっかけになる場合もあります。

プログラムが自分に合わず、通うこと自体が負担になる

活動内容や進め方、施設の雰囲気が自分に合わないと、通うこと自体がストレスになります。特に、集団活動が苦手な人や静かな環境を好む人は、プログラムの形式によって負担が増すことがあります。

スタッフとの相性が合わず、相談しづらい

スタッフの対応や人柄が合わない場合、信頼関係を築くのが難しくなります。相談しづらいまま通い続けると、サポートを十分に受けられず「意味ない」と感じてしまうことがあります。

復職の許可が出なくて、ゴールが見えないまま通い続けてしまう

通所を続けても復職の許可が出ず、ゴールが見えないまま時間だけが過ぎていくことがあります。明確な道筋がないと、「このままでいいのか」という不安や焦りが募り、続ける意味を見失いやすくなります。

リワークが合わない人に共通する特徴とは?

リワークが向いていない人の共通点や特徴について解説する内容の画像

この章のポイント

  • 目的や意欲が曖昧
    「復職のためか体調を整えるためか」がはっきりしておらず、受け身で通うと成果を感じにくい
  • 就労への不安や心の準備ができていない
    働くことに迷いや不安を抱えたまま始めると、集中できず逆にストレスや体調不良につながる

リワークを利用する人の中には「リワークが合わない」と感じてしまう方もいます。そうした方たちには、いくつかの共通した特徴が見られます。

「復職のため」なのか「体調を整えるため」なのかが曖昧なまま通っている

リワークの目的は、大きく分けると「復職のための準備」と「体調を整えること」の2つです。しかし「何のために通っているのか」が曖昧なまま参加していると、モチベーションを保つのが難しくなります。

「ただ通えば復職できるだろう」という受け身の姿勢では、という受け身の姿勢では、期待したような成果が得られず、「意味ない」と感じてしまうかもしれません。。リワークを始める前に、「自分はリワークで何を達成したいのか」という目的を明確にしておくことが大切です。

就労に対する不安や迷いを抱えたまま、無理にリワークを始めてしまう

「ちゃんとまた働けるかな」「別の仕事を探した方が良いのかな」といった就労への不安や迷いを抱えたまま、無理にリワークを始めてしまうとプログラムにうまく集中できないことがあります。

リワークは、あくまで職場復帰に向けた準備期間です。心の準備ができていない状態で始めると、不安やストレスが増え、かえって体調を崩す原因になることもあります。主治医や支援スタッフと十分に話し合い、タイミングを見極めてから始めることが望ましいです。

本当に意味がないの?リワークのメリットを知っておこう

リワーク支援の具体的なメリットや利点を紹介する内容の画像

この章のポイント

  • 自己理解とストレス対処力が身につく
  • 専門家と相談しながら安心して復職準備できる

「リワークは意味ない」と感じてしまう方もいますが、決してそうではありません。リワークは、職場復帰を成功させるための大切なステップです。ここでは、リワークがもたらすメリットを4つ紹介します。

自分の「できること」「苦手なこと」に気づけるようになる

リワークでは、専門家や他の利用者と関わりながら、さまざまな活動に取り組みます。この過程で、自分の心身の状態やストレスを感じやすい場面を客観的に見つめ直すことができます。

  •  どんな仕事内容なら集中できるか
  • どんな人間関係で疲れを感じやすいか
  • どんなタイミングで体調を崩しやすいか

といった点を把握できます。こうした自己理解は、復職後の業務や人間関係への対応力を高め、再発防止にもつながります。

ストレスへの対処法が身につく

リワークのプログラムには、認知行動療法やグループワークなど、ストレスを管理するための方法を学ぶ機会が豊富にあります。自分のストレス反応や体調を崩す前のサインに気づき、具体的な対処法やセルフケアを身につけられます。

これにより、復職後もストレスと上手に付き合いながら働き続けられるようになり、再発防止や長期的な安定就労が期待できます。

 医師やスタッフと相談しながら「復職の準備」ができる

医師や臨床心理士などの専門家がサポートしてくれるため、無理のないペースで復職に向けたリハビリを進められます。さらに、復職だけでなく、今後の働き方や生活についてもじっくり相談することが可能です。

一人で復職の準備をするのではなく、専門家からのアドバイスをもらいながら、二人三脚で進められるのは、大きなメリットです。

復職したあとも困ったら相談できる

復職後もリワーク施設や主治医によるフォローを受けられます。「働きながら困った時」に相談できる場所があることは、大きな安心感につながります。再発の兆候に気づいたときにすぐに相談できる環境が、長期的な就労を支えてくれます。

リワークに向いている人・向いていない人の違いとは?

リワークでの支援が向いている人・向いていない人の違いを解説する内容の画像

この章のポイント

  • 向いている人の特徴
    復職意欲があり、生活リズムが整っていて、人との関わりに抵抗が少ない
  • 向いていない人の特徴
    目的が曖昧で受け身、生活リズムが乱れていたり、人付き合いが苦手

リワークは、復職を目指す上で非常に有効なサポートですが、すべての方に合うわけではありません。

ここでは、リワークに向いている方と向いていない方の特徴をそれぞれ解説します。

リワークが向いている方の特徴

リワークを最大限に活用できる方には、以下のような特徴があります。

「復職したい」という意欲がある
「また働きたい」という明確な目標がある方は、プログラムに前向きに取り組むことができます。目的意識がはっきりしているため、多少つまずいても継続しやすいです。

生活リズムや睡眠が安定している
リワークは定期的な通所が求められるため、朝決まった時間に起きられる体力や生活習慣が重要です。

コミュニケーションや集団活動への抵抗が少ない
リワークはグループ活動や他者との交流が中心です。人との関わりに抵抗が少ない方ほどストレスが少なく、プログラムをより効果的に活用できます。

自分の課題を客観的に見つめ直したい気持ちがある
「自分の弱みや得意なことを知りたい」「ストレスへの対処法を身につけたい」と考える方は、リワークのグループワークや個別フィードバックを通じて、少しずつ自己理解を深めることができます。

一定のルールや指示に沿って行動できる
リワークでは、決められたプログラムに沿って活動します。柔軟性や協調性を持って取り組めるとスムーズに参加できます。

リワークが向いていない方の特徴

以下のような特徴がある人は、リワークのプログラムが意味ないと感じたり、負担に感じたりすることがあります。

目的が曖昧なまま参加している
「何となく通っている」「言われたから来た」というように、自分の目標や目的がないまま参加していると、プログラムの効果を感じにくくなります。負担や焦りだけが増えてしまい、途中で挫折してしまうことも少なくありません。

就労や復職に強い不安や苦手意識を抱えている
「働くのが怖い」「他の人と比べて落ち込んでしまう」など、就職への準備が整っていない状態で無理に参加すると逆効果になります。まずは、専門家との個別相談などで心の準備をすることが大切です。

人とのコミュニケーションや集団活動への強い抵抗感がある
グループワークや話し合いが苦手で、著しく疲れてしまう場合は、集団での活動が中心のリワークは向いていない可能性があります。個別サポートの方が効果的な場合もあります。

スタッフやプログラムとの相性がどうしても合わない
スタッフとの信頼関係が築けないと、悩みを相談したり、自分を深く知ったりすることが難しくなります。相性が合わないまま続けると、ストレスだけが溜まってしまうことがあります。

生活リズムが乱れまま、定期的な通所が難しい
朝起きることや通所自体が負担に感じる場合は、まず生活習慣を整えることから始める方が、リワークに取り組みやすくなります。

リワーク以外にもある!就労や生活を助ける支援制度

リワーク以外にも利用できる就労・生活支援制度(就労移行支援、自立支援医療制度、障害年金)

この章のポイント

  • 就労移行支援
    働くためのスキルや生活リズムを整えるサポート
  • 自立支援医療制度
    医療費の自己負担を1割に軽減
  • 障害年金
    病気や障害で働くことが難しい場合に受給できる年金

リワーク以外にも、就労や生活を支えるさまざまな支援制度があります。ここでは、特に知っておきたい3つの制度を紹介します。

長く働く力をゆっくり伸ばしたいなら「就労移行支援」

就労移行支援は、障害のある方が一般企業で働くことを目指し、働くためのスキルや知識を段階的に身につける国の福祉サービスです。定期的に通所することで生活リズムを整えながら、ビジネスマナーやパソコンスキル、コミュニケーション能力などを少しずつ向上させることができます。また、職場見学や実習、応募書類の作成、面接練習といった就職活動のサポートも受けられ、就職後も職場に定着できるよう支援が続きます。

就労移行支援manabyについて

就労移行支援manabyでは「自分らしい働き方」を見つけることを目標に、ITスキルやセルフケアを学ぶプログラムを提供しています。専門スタッフによる個別支援により、一人ひとりの状況や希望に合わせたサポートを受けられるのが特徴です。自分の特性や強み・弱みを理解し、長く働くための自己理解を深める支援も充実しています。

医療費負担を軽くできる「自立支援医療制度」

自立支援医療制度(精神通院医療)は、精神障害で医療が必要な障害のある方の医療費負担を軽減する公費負担制度です。通常、医療費の自己負担は3割ですが、この制度を利用すると自己負担額が1割に軽減されます。所得と症状に応じてひと月の負担上限も設定されているため、安心して治療を続けることができます。

すぐに働くのが難しい時に頼れる制度「障害年金」

障害年金は、病気やケガによって日常生活や仕事に制限が生じた場合に受給できる年金制度です。うつ病、双極性障害、統合失調症などの精神障害や発達障害も対象となります。必要な条件を満たせば受給でき、働くことが難しい時の生活を支える大切な制度です。

リワークや支援制度について相談できる機関

リワークや就労支援について相談できる公的な機関(ハローワーク、保健福祉センター等)のリスト

リワークやその他の支援制度について、どこに相談すれば良いか迷う方も多いでしょう。ここでは、目的に合わせて相談できる代表的な3つの機関を紹介します。

支援制度のことを幅広く相談したいなら「地域の障害者就業・生活支援センター」へ

「障害者就業・生活支援センター」では、障害のある方が働くことや生活についてまとめて相談できます。就職に向けた準備や働き始めた後の職場定着の支援、生活面でのサポートまで幅広く対応しており、専門的な相談窓口として安心して利用できます。

仕事や職場のことで困ったら「ハローワークの専門窓口」も活用できる

ハローワークには、障害のある方の雇用支援を専門に行う窓口があります。専門の相談員が一人ひとりの状況に合わせて職業相談や就職斡旋を行い、就職後の職場適応の支援も受けられるため、仕事や職場で困ったときに活用できます。

精神疾患や障害について気軽に相談したいなら「地域の保健福祉センター」に

「地域の保健福祉センター」は、メンタルヘルスや障害に関する相談窓口として開かれています。医療機関の紹介や生活支援、必要な福祉サービスへのつなぎ役を担い、医療や福祉の専門家と連携しながら支援を受けることができます。

リワークがすべてじゃない。あなたに合った支援のかたちを見つけよう

リワークにこだわらず、個人に合った多様な支援制度を探すことを提案する画像

リワークは、職場復帰を目指す上で非常に有効な手段です。しかし、すべての方に合うわけではありません。リワークのプログラム内容やタイミングが合わないと感じるときは、無理に続ける必要はないのです。

大切なのはリワークという一つの選択肢にこだわりすぎず、自分に合った支援を見つけることです。

リワーク以外にも、「就労移行支援」や「自立支援医療制度」「障害年金」など就労や生活を支える様々な制度があります。また、地域の相談機関を活用すれば、専門家と一緒に最適な支援を探すことができます。

リワークを検討する際も、そうでない場合も、一人で悩まずに相談窓口を頼ってみましょう。

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久木田 みすづ

精神保健福祉士/社会福祉士/心理カウンセラー
福祉系大学を卒業後、カウンセリングセンターや医療機関で精神保健福祉士・カウンセラーとして勤務。うつ病・統合失調症・発達障害などを抱える患者と家族への相談支援に従事してきた。現在は臨床経験を活かし、メンタルヘルスや精神疾患、福祉制度に関するWebライターとして活躍中。

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