【体験談あり】発達障害の就職活動どう進める?つまずき原因と成功のポイントを解説
- 発達障害の就活で知っておきたい「一般雇用」と「障害者雇用」の違い
- 一般雇用
- 障害者雇用
- 発達障害の方の就職活動がうまくいかない原因とは?よくあるつまずきポイント
- 【一般・障害者雇用】雇用の違いを理解しないまま動いてしまう
- 【一般・障害者雇用】応募前の準備が不足している
- 【一般・障害者雇用】特性に合わない仕事・環境を選んでしまう
- 【障害者雇用】面接で自分の特性や配慮事項を伝えられない
- 発達障害の就活を成功させるための流れ
- ステップ1:生活リズムを整えて就活の土台をつくる
- ステップ2:自分の特性(得意・苦手)を整理する
- ステップ3:仕事の選択肢を広げるための情報を集める
- 一般雇用と障害者雇用の違いを知る
- 正社員・契約社員・パートなど雇用形態をの違いを知る
- 働き方の種類を知る
- 発達障害の方が多く働いている職種
- 就労継続支援A型/B型で「リハビリ的な就労」を検討する
- ステップ4:無理なく続けられる働き方を決める
- 優先順位を決める
- 障害者雇用の場合:配慮事項を明確にする
- ステップ5:条件に合う会社をピックアップする
- 求人票の見方
- 企業研究をする
- 複数の選択肢を持つ
- ステップ6:応募書類(履歴書・職歴)を作成する
- ステップ7:面接での伝え方や配慮事項を整理する
- 発達障害の方が就活をスムーズに進める6つのポイント
- 不安を減らして、安定した状態で就活に向き合うポイント
- 悩みをひとりで抱え込まない
- 主治医に相談して体調を整える
- 二次障害がある場合は治療を優先する
- 自己理解の質を上げるポイント
- 実際の困りごとを場面別に書き出す
- 苦手をカバーするための具体的な工夫を決める
- 特性を活かせる場面をリストアップする
- 自分に合った働き方・仕事を見つけるポイント
- マルチタスクが多い仕事か、単調作業かを見極める
- 人との関わり頻度(接客・電話)の多さを見る
- 静かな環境か、刺激が多い環境かを確認する
- 座り仕事・立ち仕事かを確認する
- 【障害者雇用】会社選びでミスマッチを防ぐためのポイント
- 見学・実習で実際の業務量を確認する
- 障害者雇用の経験がある会社かを確認する
- 【障害者雇用】書類作成・面接の質を高めるポイント
- 自己PRは短く・具体的にする
- 特性は「困りごと+対策」をセットで伝える
- 配慮事項は「お願い」ではなく「調整案」として伝える
- 就活を1人で抱え込まないためのポイント
- 発達障害の方に向いている仕事の特徴とは?
- ADHDの方に向いている仕事の特徴
- ASDの方に向いている仕事の特徴
- 発達障害の方が利用できる支援制度・サービス
- 発達障害で就職活動に成功した方の体験談
- よくある質問(FAQ)
- 発達障害でも一般雇用で働けますか?
- 一般雇用でも障害の開示は必要ですか?
- 障害者雇用は給料が低いって聞くけど本当ですか?
- 障害者手帳がなくても障害者雇用で就職できますか?
- 自分に向いている仕事がわかりません。どう選べばいいですか?
- 1人で就活するのが不安です。どこに相談すればいいですか?
- 1人で就職活動をすることが不安なら、支援を頼ることも大切
「書類選考が通らない」「面接でうまく話せない」
発達障害のある方の就職活動では、このような悩みを抱えるケースが少なくありません。
自分の努力不足や能力不足と感じてしまいがちですが、実際には特性に合わない準備や仕事選び、伝え方がうまくいかないことが原因になっている場合が多いです。
この記事では、発達障害の方の就職活動がうまくいかない原因とよくあるつまずきポイントを整理し、就活を無理なく進めるための具体的な流れをわかりやすく解説します。
この記事のまとめ
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● 発達障害の就職活動とは特性に合った働き方や環境を選ぶことが重要。一般雇用と障害者雇用の違いを理解したうえで進めることが安定就労の第一歩
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● 就活成功のカギは自己理解と準備得意・苦手や必要な配慮を整理し、生活リズムを整えたうえで段階的に進めることで就職活動のミスマッチを防ぎやすくなる
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● 1人で抱え込まず支援を活用することが大切主治医や家族、ハローワーク、就労移行支援などのサポートを活用することで不安を軽減しながら自分に合った働き方を見つけやすくなる
発達障害の就活で知っておきたい「一般雇用」と「障害者雇用」の違い

この章のポイント
- ● 一般雇用は求人の選択肢が広く給与水準も一般的だが、特性への配慮は自分で求める必要がある
- ● 障害者雇用は特性に合わせた配慮を受けられるのが特徴だが、職種や給与条件が限られる場合がある
- ● 特性や体調、働き方への考え方によって、どちらの雇用形態が自分に合っているかを判断することが大切
この章では一般雇用と障害者雇用の違いを紹介し、次の章でつまずきポイントを紹介します。
一般雇用
障害について会社に伝えるかどうかを自分で判断して働く方法です。求人の選択肢が広く、給与水準も一般的ですが、特性への配慮は自分で求める必要があります。障害を開示せずに働く場合は、配慮を求めることが難しくなるため働きづらさを感じても我慢しなければならない場面が出てくるかもしれません。
障害者雇用
障害を開示して働く方法です。業務内容や勤務時間など特性に合わせた配慮を受けられるのが特徴ですが、職種や給与条件が限られる場合があります。
どちらが合っているかは、特性や体調、働き方への考え方によって変わります。特別な配慮がなくても働ける場合は一般雇用、配慮がある環境のほうが安定しやすい場合は障害者雇用が向いていることが多いです。
発達障害の方の就職活動がうまくいかない原因とは?よくあるつまずきポイント

この章のポイント
- ● 生活リズムの安定と自己理解から始めることが成功の土台になる
- ● 雇用形態・働き方・職種の選択肢を広く知り、「続けられるか」を基準に条件の優先順位を決めることが重要
- ● 求人選び・書類作成・面接準備まで段階的に進め、特性や配慮事項を具体的に言語化しておくことが結果を左右する
発達障害の方が就職活動がうまくいかない背景には、能力や意欲の問題ではなく、就職活動の進め方に原因があるケースが多く見られます。
ここでは、発達障害のある方の就職活動でよく見られるつまずきについて、一般雇用・障害者雇用に共通するポイントと、障害者雇用で特に起こりやすいポイントに分けて代表的な4つを解説します。
【一般・障害者雇用】雇用の違いを理解しないまま動いてしまう
就職活動を始めたばかりの段階では、一般雇用と障害者雇用の違いがよく分からないまま、とりあえず求人を探し始めてしまう方も少なくありません。どちらを選ぶかによって、応募条件や配慮の受けやすさ、就職までの進め方は大きく変わりますが、その違いを知らないまま進めてしまうと、後から「思っていた働き方と違った」と感じてしまうこともあります。
特に発達障害のある方の場合、働くうえで必要な配慮やサポートの有無が、職場での働きやすさに直結します。雇用形態の違いを整理せずに就活を進めると、自分に合わない環境を選んでしまい、結果的に就職活動が長引いたり、早期離職につながったりすることもあります。
だからこそ、最初の段階で一般雇用と障害者雇用の特徴を知り、自分にはどちらの選択肢が合っているのかを考えることが、無理のない就職活動への第一歩になります。
【一般・障害者雇用】応募前の準備が不足している
就職活動がうまく進まない理由として多いのが、応募前の準備不足です。
「どんな仕事が合うのか」「どんな環境なら働きやすいのか」が整理できないまま応募を始めると求人を見ても判断がつかず、条件だけで選びがちになります。その結果、書類選考や面接で話が噛み合わなくなることがあります。
また、スケジュール管理がうまくいかず、締切直前に慌てて応募してしまうケースも少なくありません。準備不足のまま進めた結果、手応えを感じられず終わってしまうことがあります。
【一般・障害者雇用】特性に合わない仕事・環境を選んでしまう
給与や勤務条件は大切ですが、それだけで判断すると就職活動がうまくいかないことがあります。
例えば、マルチタスクが苦手な方が複数の作業を同時に進める職場に応募すると、面接で求められる人材像とのズレを感じられたり、適性検査で本来の力を出せなかったりすることがあります。
こうした小さなズレが積み重なると、企業側に「この人の特性と職場が合わないかも」と判断されてしまうかもしれません。
【障害者雇用】面接で自分の特性や配慮事項を伝えられない
面接で、自分の特性や必要な配慮をうまく伝えられないこともよくあるつまずきです。
障害者雇用では、面接で障害について質問される場面がほとんどですが、「どう説明すればいいか分からない」「悪く受け取られるのでは」と不安に感じ、十分に話せないことがあります。正直に伝えられないと、面接官から「自分の障害についてよく理解していない」と思われてしまう可能性もあります。
また、発達障害の特性として、コミュニケーションや表情の読み取りが苦手な方も少なくありません。「今の答えは良かったのか」と不安になり、緊張から本来の力を発揮できないこともあります。
就職活動は、自分のスキルや特性と、企業側の求める人物像とがマッチするかどうかを探していく旅でもあります。
そのため、就職活動において一回目の応募や面接でうまくいくケースは稀であり、実際は様々な企業に応募することになる場合が多いです。
しかし、就職活動でのつまずきやうまくいかなかったことが失敗経験として積み重なることによって、自己肯定感や自尊心の低下を招き、次の就職活動がさらに難航するケースがよくあります。
そのため、就職活動を進める前の自己理解や準備はとても大切です。
発達障害の就活を成功させるための流れ

この章のポイント
- ● 生活リズムを整え、自己理解から始めることが成功の土台になる
- ● 一般雇用・障害者雇用や働き方の違いを知り、「続けられるか」を基準に選ぶ
- ● 必要な配慮と優先順位を具体化し、求人票と企業研究で見極める
- ● 書類・面接では特性と配慮を整理し、働くイメージを伝える
発達障害の方が就職活動を成功させるには、順序だてて準備を進めることが大切です。いきなり応募を始めるのではなく、土台づくりから段階的に進めることで就職につながる可能性が高まります。
ここでは、就職活動を成功させるための具体的な流れを7つのステップに分けて解説します。
ステップ1:生活リズムを整えて就活の土台をつくる
就職活動を始める前に、まず意識しておきたいのが生活リズムです。
一般雇用・障害者雇用を問わず、企業が採用の場面で見ているポイントの一つに「安定して出勤できるかどうか」があります。
特に障害者雇用では、スキルや経験と同じくらい、毎日決まった時間に働けるかどうかが重視される傾向があります。仕事の内容以前に、安定した勤務ができるかどうかが判断材料になることも少なくありません。
生活リズムが乱れていると、面接で「安定して働けますか」と聞かれた際に、説得力のある受け答えがしづらくなります。
そのため、就職後の勤務時間を想定し、その時間に起きる生活を今から意識しておくことが大切です。
例えば、9時始業の仕事を目指す場合は7時頃に起きる生活を習慣化しておくと安心です。面接でも「現在は毎朝7時に起きる生活を続けています」と具体的に伝えられ、企業側にも働くイメージを持ってもらいやすくなります。
ステップ2:自分の特性(得意・苦手)を整理する
生活リズムが整ったら、次は自分の特性を整理する「自己理解」に取り組みます。
就職活動では、「自分に合う仕事・合わない仕事」を判断できるかどうかが重要です。
まずは、比較的楽にできることや、続けても負担になりにくいことを整理しましょう。
正確な作業が得意、一人で黙々と取り組める、新しいことを学ぶのが苦にならないといった小さな特徴も、仕事の強みになります。
あわせて、苦手なことも把握しておきます。マルチタスクが難しい、口頭指示が苦手、人とのやり取りで緊張しやすいなどを整理しておくと、合わない環境を避けやすくなります。
学校やアルバイトの経験を振り返り、「うまくいったこと」「辛かったこと」を手がかりにすると整理しやすくなります。
ステップ3:仕事の選択肢を広げるための情報を集める
自分の特性が整理できたら、次は仕事に関する情報を集めていきます。「どんな働き方があるのか」を知ることで、選択肢は大きく広がります。
一般雇用と障害者雇用の違いを知る
発達障害のある方が就職活動を進めるうえで、一般雇用と障害者雇用の違いを理解しておくことは欠かせません。
以下の表では、一般雇用と障害者雇用の主な違いを項目ごとに整理しています。
| 項目 | 一般雇用 | 障害者雇用 |
|---|---|---|
| 対象者 | 障害の有無に関わらず、すべての求職者 | 障害者手帳を所持している方 |
| 求人数 | 職種の選択肢が広い | 求人数や職種の幅が限られる |
| 採用基準 | 職務経験・スキル・適性などを重視した選考 | 障害特性を踏まえ、無理なく働けるかを重視した選考 |
| 合理的配慮 | 基本的に配慮は任意で、受けられないこともある | 法令に基づき合理的配慮の提供が前提 |
| 支援体制 | 職場内の支援は限定的なことが多く、必要に応じて外部機関を自分で利用 | ハローワーク障害者窓口・就労移行支援など専門的な支援につながりやすい |
| 職場環境 | 業務内容・働き方は企業ごとに大きく異なる | 業務内容や役割が比較的明確で、配慮が前提の環境が多い |
| 雇用形態 | 正社員・契約社員・パートなど幅広い | 正社員・契約社員・パートなど幅広く、必ずしも正社員限定ではない |
| 給与水準 | 経験・スキル次第で高収入も狙える | 一般雇用より低めのケースが多い |
参考:厚生労働省「雇用の分野における障害者への差別禁止・合理的配慮の提供義務」
正社員・契約社員・パートなど雇用形態をの違いを知る
仕事探しでは、正社員以外の雇用形態にも目を向けることが大切です。雇用形態は主に三つに分かれます。
正社員
雇用期間の定めがなく、安定して働ける形態です。
福利厚生が充実しており、ボーナスや昇給の機会もあります。社会保険にも加入でき、将来的な安定を得やすいのが特徴です。企業からの期待や責任も大きくなりますが、長期的なキャリアを築きたい方に向いています。ただし、フルタイム勤務が基本のため、体力に不安がある方には負担が大きい場合もあります。
契約社員
一定期間ごとの契約で働く形態です。
半年や1年といった期間を定めて契約し、期間満了後に更新するか判断します。契約更新を重ねて、正社員を目指すことも可能です。最初は契約社員として働き、職場に慣れてから正社員になる方法を取る企業も増えています。
正社員よりも雇用の安定性は低くなりますが、業務内容や責任の範囲がはっきりしているため、働きやすさを感じる方もいます。
パート・アルバイト
短時間勤務ができる形態です。
週3日勤務や1日4時間勤務など、自分の体調に合わせた働き方を選べます。勤務日数や時間を調整しやすいため、体力に不安がある方や、まずは短時間から働き始めたい方に向いています。
収入は勤務時間によって変わりますが、続けやすさを重視したい場合には現実的な選択肢です。
雇用形態は、特性や体調に合わせて選ぶことが大切です。パートやアルバイトから始め、慣れてきたら契約社員や正社員を目指すなど、段階的に働き方を広げる選択もあります。
働き方の種類を知る
勤務時間や働き方にも様々な選択肢があります。
特性や体調に合った働き方を知ることで、無理のない就職がしやすくなります。
「フルタイムは難しいけれど時短勤務なら働けそう」「在宅勤務なら通勤の負担が少ない」といったように、自分の特性に合った働き方を考えることが大切です。求人を探す際は、希望する働き方ができるかどうかも確認しておきたいポイントです。
発達障害の方が多く働いている職種
発達障害の方が実際に働いている職種を知ることも参考になります。令和5年度の厚生労働省の調査によると、発達障害の方の就職先として多い職種は以下の通りです。
| 順位 | 職種 | 割合 |
|---|---|---|
| 1 | サービスの職業 | 27.1% |
| 2 | 事務的職業 | 22.7% |
| 3 | 運搬・清掃・包装等の職業 | 12.5% |
この傾向から分かるのは、発達障害の方は接客から事務作業まで非常に幅広い職種に就いているということです。仕事内容そのものよりも、得意な作業や集中しやすい環境を重視して職種を選んでいるケースが多いと考えられます。
職種選びでは、「発達障害だから向いていない」と一律に判断するのではなく、自分の特性や働きやすさの条件と照らし合わせて検討することが、長く働き続けるためのポイントになります。
参考:厚生労働省「令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書」
就労継続支援A型/B型で「リハビリ的な就労」を検討する
一般企業での就職に不安がある場合は、就労継続支援A型・B型を利用する方法もあります。
就労継続支援A型/B型は、「リハビリ的な就労」の場としての役割も持っています。決まった時間に起きて通所する、指示を受けて作業を進める、分からない点を報告や相談で伝えるといった、働くうえで欠かせない基本的な力を身につけられます。経験を重ねたあと、一般就労へ進むことも可能です。
ステップ4:無理なく続けられる働き方を決める
仕事に関する情報を集めたあとは、それらを踏まえて自分にとって無理なく続けられる働き方を選びます。
発達障害のある方の就職活動では、「働けるか」だけでなく「続けられるか」を基準に判断することが重要です。
優先順位を決める
次に、働き方の条件に優先順位をつけます。全ての希望を満たす仕事は限られているため、何を最も重視するかを決めることが欠かせません。
例えば、給料よりも配慮のある環境を優先するのか、勤務時間や通勤時間を重視するのかによって、選ぶべき働き方は変わります。譲れない条件と、状況に応じて調整できる条件を分けて考えることで、「自分に合った働き方」を具体的に決めやすくなります。
障害者雇用の場合:配慮事項を明確にする
まずは、働くうえで必要な配慮を整理します。
指示は文書でほしい、静かな環境で作業したい、休憩を多めに取りたいなど、実際の業務を想定して具体的に考えます。
その際のポイントは「これがないと働き続けるのが難しい」という配慮に絞ることです。
得意・苦手をもとに整理すると、より具体的になります。
また、「一人で集中できる環境が得意」など自分が力を発揮しやすい条件から考えるのも有効です。
必要な配慮を言葉にできると、自分に合う職場を選びやすくなり、企業にも働く姿を具体的に伝えやすくなります。
ステップ5:条件に合う会社をピックアップする
働き方が決まったら、次は条件に合う会社を具体的に絞り込んでいきます。
求人票の見方
求人票を見るときは、仕事内容だけでなく、働き方に関わる情報にも目を向けることが大切です。
一般雇用・障害者雇用のどちらでも、勤務時間や休日、給与などの基本条件は必ず確認しておきたいポイントです。
一般雇用の場合は、働き方の柔軟さが読み取れるかどうかを確認します。時差出勤や在宅勤務の有無、業務量の調整について記載があるかを見ることで、入社後の働きやすさを想像しやすくなります。
障害者雇用では、配慮に関する記載があるかが重要になります。「配慮事項について相談可能」「障害者雇用の実績あり」といった表記があれば、受け入れ体制が整っている可能性があります。安心して働ける環境かどうかを判断する材料になります。
また、一般雇用・障害者雇用を問わず、職場の所在地や通勤時間も見逃せません。通勤に時間がかかりすぎると、それだけで疲れがたまり、仕事を続けることが難しくなる場合があります。無理なく通える距離かどうかも、求人票を見るうえでの大切な視点です。
企業研究をする
気になる企業が見つかったらホームページを確認しましょう。
事業内容や企業理念、職場の雰囲気などを知ることで、自分に合う環境かどうかを判断しやすくなります。障害者雇用への取り組みを紹介している企業であれば、その内容も参考になります。
あわせて、口コミサイトなどで実際に働いた人の声を確認する方法もあります。ただし、口コミは個人の感じ方による影響が大きいため、内容をそのまま受け取るのではなく、あくまで参考情報の一つとして捉えることが大切です。
複数の選択肢を持つ
応募先は、一社だけに絞らず複数ピックアップしておくことをおすすめします。第一希望にだけに集中すると、選考がうまくいかなかった場合に次の行動が遅れてしまいます。条件に合いそうな企業を3〜5社程度リストアップし、並行して検討することで就職活動を進めやすくなります。
一方で、応募数が多すぎると日程調整や準備が負担になることもあります。自分が対応できる範囲を意識しながら、計画的に進めることが大切です。
ステップ6:応募書類(履歴書・職歴)を作成する
応募先が決まったら、履歴書や職務経歴書を準備します。これまでの経験や強みを整理し企業に伝えるための書類です。障害者雇用の場合は、必要に応じて自分の特性や配慮事項を補足する書類を別途用意することもあります。
ステップ7:面接での伝え方や配慮事項を整理する
最後に、面接に向けた準備を行います。面接では、自分の特性や苦手な点をどのように伝えるか、また、どのような配慮があれば働きやすいかを整理しておくことが大切です。
あわせて、配慮があることでどのように業務に取り組めるのかなど、具体的なイメージを持って伝えられるようにしておくと、相手にも理解してもらいやすくなります。
発達障害の方が就活をスムーズに進める6つのポイント

この章のポイント
- ● 就活前に心身を整え、不安は早めに相談する
- ● 困りごとは対策とセットで整理し、得意なことも具体的に言語化する
- ● 仕事内容や職場環境が特性に合うかを事前に確認する。条件だけで選ばない
- ● 支援機関を活用し、一人で抱え込まない
発達障害の方が就職活動を進めるうえでは、事前に押さえておきたいポイントがいくつかあります。
ここでは、不安を減らして安定した状態で就職活動に向き合うための具体的なポイントを6つに分けて解説します。
不安を減らして、安定した状態で就活に向き合うポイント
就職活動を始める前に大切なのが、まずは心身の状態を整えることです。
悩みをひとりで抱え込まない
就職活動を考え始めると、「本当に働けるだろうか」「面接でうまく話せるだろうか」「また同じことを繰り返してしまわないか」と、不安が次々と浮かんできます。こうした気持ちを抱えたままでいると考えが堂々巡りになり、気分が落ち込みやすくなることもあります。
そんな時は家族や友人、支援機関のスタッフ、主治医など話しやすい相手に気持ちを共有してみるのも一つの方法です。言葉にすることで頭の中が整理され、新しい視点が見えてくることもあります。小さな悩みでも早めに相談することが、大きな問題になる前に解決する助けになります。
主治医に相談して体調を整える
就職活動に向けて体調を整えるためには、まず主治医に今の体調や気になる症状を相談することが大切です。睡眠の乱れや気分の波、疲れやすさなどがある場合は、無理をせず治療や生活リズムの調整を優先しましょう。その上で、就職活動を始めることも伝えるとメンタルの安定につながる具体的なアドバイスをもらいやすくなります。
二次障害がある場合は治療を優先する
発達障害の方の中には、二次障害としてうつ病や不安障害を抱える方もいます。こうした状態では書類作成や面接の準備も困難になり、就職活動を進めるのは難しくなります。症状が重い場合はまず治療を優先し、体調が整ってから就職活動を再開するのが安心です。
二次障害とは、発達障害そのものが直接的な原因ではなく、その特性によって日常生活で生きづらさを感じたり、
学校や職場など周りの環境とのミスマッチが原因でストレスや強い不安を感じたり、
失敗経験により自己肯定感や自尊心が低下することなどの積み重ねが原因で引き起こされる精神的な不調と考えられています。
自己理解の質を上げるポイント
安定した状態で就職活動に臨めるようになったら、次は自己理解を深めます。
実際の困りごとを場面別に書き出す
「コミュニケーションが苦手」「集中力がない」といった抽象的な表現ではなく具体的な困りごとを書き出すことで、自分がどんな場面でつまずきやすいかが見えてきます。
- 口頭で複数の指示を受けると途中で忘れてしまう
- 周囲の話し声や動きに気を取られて集中できない
- 作業手順やルールが曖昧だと混乱する
- 相手の表情や言葉のニュアンスを読み取りにくい
- 冗談や比喩を文字通りに受け取りやすい
- 予定や時間管理が苦手で約束に遅れることがある
- 物の整理整頓が難しく、物を失くしやすい
このように具体的に書き出すことで、自分がどんな場面で困るのかが明確になります。
苦手をカバーするための具体的な工夫を決める
困りごとが整理できたら、どんな工夫でカバーできるかを整理します。
| 課題 | 対策 |
|---|---|
| 口頭で複数の指示を受けると忘れてしまう | メモを取る習慣をつける。指示をメールやチャットでもらう。 |
| 周囲の話し声が気になる | パーティションで区切られた席にしてもらう。ノイズキャンセリングイヤホンの使用を認めてもらう。 |
| 予定を忘れてしまう | スマートフォンのカレンダーアプリを使う。リマインダー機能で通知を受け取る。 |
一般雇用の場合は、まず自分自身でできる工夫や対策を整理し、業務に支障が出ない形で乗り越えていく姿勢が求められます。仕事の進め方を工夫しながら、安定して働ける状態を目指していくことが基本になります。
一方、障害者雇用では、こうした困りごとや対策を事前に伝えることで、業務の進め方や職場環境について配慮を受けながら働くことができます。あらかじめ相談できる点は、大きな特徴の一つです。
どのような点で困りやすく、どのような工夫があれば安定して働けるのかを具体的に説明できると、企業側も働く様子を想像しやすくなります。
特性を活かせる場面をリストアップする
苦手なことだけでなく、得意なことや特性を活かせる場面もリストアップしましょう。
| 特性 | 発揮できる力 |
|---|---|
| 集中力が高い | データ入力、プログラミング、品質チェックなどの作業で力を発揮できる |
| 細かいことに気づく | 誤字脱字のチェック、数字の確認、不良品の発見などが得意 |
| ルーティンワークが苦にならない | 同じ作業を繰り返す業務で安定したパフォーマンスを発揮できる |
| 興味のあることは深く学べる | 専門知識を活かせる仕事で強みを発揮できる |
| 発想力がある | 企画やアイデア出しで新しい視点を提供できる |
特性を活かせる場面を知っておくと、仕事選びの軸が定まります。「この仕事なら自分の強みを活かせそう」と判断しやすくなるのです。
自分に合った働き方・仕事を見つけるポイント
自己理解が深まったら、具体的な仕事選びに入ります。
マルチタスクが多い仕事か、単調作業かを見極める
仕事には、マルチタスク型と単独作業型があります。
求人票を確認する際は、業務内容にも注目しておきましょう。
「幅広い業務」という言葉がある場合、優先順位を自分で判断しながら動く場面が多い傾向があります。一方で、「ルーチンワーク中心」と記載されていれば、単独作業に近い環境であることが可能性が高いと考えられます。
人との関わり頻度(接客・電話)の多さを見る
仕事によって、人と関わる頻度は大きく異なります。前もって関わりの多さを把握しておくことで、働き方のミスマッチを防ぎやすくなります。
| 人との関わり頻度 | 主な職種・業務例 | 向いている傾向 |
|---|---|---|
| 多い | 接客業、営業、コールセンター、チームで進める事務 | 人と話すことに抵抗が少ない、状況に応じた対応が得意 |
| 少ない | データ入力、プログラミング、清掃、軽作業 | 静かな環境で集中したい、コミュニケーション負荷を抑えたい |
コミュニケーションに負担を感じやすい場合は、人との関わりが少ない仕事を選ぶことで、働きやすさにつながります。一方で、業務上の報告や確認といったやり取りは避けられず、完全に人と関わらない仕事は多くありません。そのため、どの程度のコミュニケーションなら無理なく対応できそうかを、あらかじめ整理しておくことが大切です。
静かな環境か、刺激が多い環境かを確認する
職場の環境は、働きやすさに大きく影響します。音や人の動きなどの刺激がどの程度あるかも、事前に確認しておきたいポイントです。
| 職場環境の傾向 | 特徴 | 向いている傾向 |
|---|---|---|
| 静かな環境 | パーティションで区切られている、話し声や電話が少ない、落ち着いた雰囲気 | 集中して作業したい、音や視覚的な刺激に敏感 |
| 刺激が多い環境 | オープンオフィス、人の出入りが多い、電話や会話が頻繁 | 活気のある職場が好き、多少の音や動きは気になりにくい |
仕事の内容が同じでも、職場によって音の大きさや人の出入り、作業スペースの広さなどは大きく異なります。「職種」だけで判断せず、「どのような環境で行う仕事なのか」という視点で確認することが大切です。
座り仕事・立ち仕事かを確認する
仕事内容によって、座って行う業務が中心か、立って行う業務が中心かは大きく異なります。体力や集中しやすさに関わるため、事前に確認しておきたいポイントです。
| 仕事のスタイル | 主な職種・業務例 | 向いている傾向 |
|---|---|---|
| 座り仕事 | 事務職、プログラマー、データ入力、経理 | 体力の消耗を抑えたい、落ち着いて作業したい |
| 立ち仕事 | 製造業、販売、清掃、介護、軽作業 | 身体を動かす方が集中しやすい、同じ姿勢が苦手 |
長時間座り続けることが負担になる場合は立ち仕事、体力面に不安がある場合は座り仕事というように、日頃の体調や集中しやすさを基準に考えると判断しやすくなります。特性や体力に合った働き方を選ぶことが、継続しやすさにもつながります。
【障害者雇用】会社選びでミスマッチを防ぐためのポイント
求人票だけでは、実際の職場の雰囲気や働き方が分かりにくいことも少なくありません。企業のホームページを確認したり、職場見学や職場実習に参加したりすることで、文章だけでは分からない情報が見えてきます。できるだけ多くの情報を集め、自分に合った環境かどうかを見極めることが大切です。
見学・実習で実際の業務量を確認する
職場見学や職場実習の機会があれば、積極的に活用してみましょう。実際に職場を見ることで、求人票だけでは分からない業務量や職場の雰囲気、人間関係などを具体的にイメージしやすくなります。
特に、以下のような点を確認しておくと安心です。
業務量の確認ポイント
一日の作業量はどのくらいか、繁忙期と閑散期で仕事量に差があるか、残業が発生することはあるかといった点を見ておきましょう。
職場環境の確認ポイント
オフィスの雰囲気や作業スペースの広さ、休憩スペースがあるかどうかも、働きやすさに大きく影響します。
人間関係の確認ポイント
職場全体の雰囲気や、社員同士の関わり方、上司が話しかけやすそうかどうかも重要なポイントです。
全てを事前に確認するのが難しい場合もありますが、少しでも違和感を感じる場合は無理に就職活動を進めず、応募を見送る判断も大切です。
障害者雇用の経験がある会社かを確認する
障害者雇用で応募する場合は、企業に障害者雇用の実績があるかどうかも確認しておきましょう。実績のある企業は配慮事項への理解があり、受け入れ体制が整っているケースが多いため、働き始めの不安を減らしやすくなります。
企業のホームページに取り組みが紹介されていることもありますし、ハローワークや就労支援機関を通じて応募する場合は担当者に過去の実績を確認してみるのも一つの方法です。
【障害者雇用】書類作成・面接の質を高めるポイント
企業が決まったら、応募書類の作成と面接の準備を進めていきます。この段階では、「分かりやすく伝えること」を意識することが大切です。
自己PRは短く・具体的にする
自己PRは、長く説明するよりも、要点を絞って具体的に伝える方が効果的です。
「私は真面目で責任感があります」といった抽象的な表現は、多くの応募者が使うため印象に残りにくくなります。その代わりに、実際の行動や成果が分かるエピソードを盛り込みましょう。
数字や具体的なエピソードを入れることで、説得力が高まり、企業側も入社後の活躍をイメージしやすくなります。
特性は「困りごと+対策」をセットで伝える
障害の特性を伝える際は困りごとだけでなく、どのような工夫をしているかもあわせて伝えることが重要です。
困りごとだけを伝えると、企業側に不安を与えてしまうことがあります。しかし、対策や活かせる強みを示すことで、「環境を整えれば力を発揮できる人材」と前向きに受け取ってもらいやすくなります。
配慮事項は「お願い」ではなく「調整案」として伝える
配慮事項を伝えるときは、一方的な要望にならないよう注意が必要です。
このように配慮が必要な理由と、その結果どのような効果があるのかを説明することで企業側の理解を得やすくなります。あくまで「業務を円滑に進めるための調整案」として伝える姿勢を意識することが大切です。
就活を1人で抱え込まないためのポイント
就職活動は何から始めればいいのか分からず不安を感じやすく、発達障害のある方は特に負担を抱えやすいものです。支援機関を活用することで、不安や迷いを整理しながら就職活動を進めることができます。
発達障害のある方が利用できる主な支援先には、次のようなものがあります。
- ハローワークの障害者窓口
- 発達障害者支援センター
- 就労移行支援事業所
支援機関ごとに役割や支援内容は異なるため、自分の状況や困りごとに合った支援を選ぶことが大切です。各支援機関の特徴や受けられる支援については、「発達障害の方が利用できる支援制度・サービス」の章で詳しく解説します。
発達障害の方に向いている仕事の特徴とは?

この章のポイント
- ● 発達障害の仕事選びは「診断名」よりも自分の特性理解が軸になる
- ● 特性に合う環境を選ぶことで、無理なく働き続けやすくなる
- ● 支援制度を活用すると、就活の負担を減らしながら進められる
発達障害には様々な特性があり、向いている仕事の特徴も人によって異なります。自分の得意・苦手を理解し、活かせる環境を選ぶことで無理なく働き続けやすくなります。
ここでは、発達障害の特性別に仕事選びのポイント、利用できる支援制度・サービスも合わせて紹介します。
ADHDの方に向いている仕事の特徴
ADHD(注意欠如・多動症)の方は、集中が続きにくい、ケアレスミスが出やすいといった困りごとがある一方で、行動力があり、アイデアや発想力が豊かで、新しいことにも積極的に取り組めるといった強みがある方が多いです。そのため、変化があって飽きにくい仕事や、体を動かしながら取り組める仕事、興味のある分野に集中できる環境が向いています。
ASDの方に向いている仕事の特徴
ASD(自閉スペクトラム症)の方は、曖昧な指示や急な変更が苦手な一方で、集中力が高く、決められた手順を正確にこなす力を持つ方が多いです。そのため、作業内容や流れが明確で、静かに落ち着いて取り組める仕事や、一つの作業に集中しやすい環境が適しているといえます。
発達障害の方が利用できる支援制度・サービス
発達障害のある方の就職活動では、求人探しや応募書類の作成、面接対応など、負担を感じやすい場面が多くあります。就活を一人で進めようとせず、支援機関を活用することでつまずきやすいポイントを補いながら進めやすくなります。
ここでは、発達障害の方が利用できる主な支援制度・サービスを3つ紹介します。
ハローワーク(障害者窓口)
ハローワークの障害者専門窓口では、発達障害のある方の就職活動に配慮した支援を受けられます。障害者手帳の有無に関わらず相談できる点も特徴です。
求人紹介だけでなく、履歴書や職務経歴書の書き方、面接での伝え方など、就活の実務的な部分について具体的なアドバイスが受けられます。職場実習やトライアル雇用を通じて、働く前に職場の雰囲気を確認できる制度もあります。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターでは、就職活動に対する不安や困りごとを整理する相談ができます。何から始めればよいか分からない場合や、過去の就職活動でつまずいた経験がある場合にも活用しやすい支援先です。
応募書類の作成や求人紹介など就職活動そのものをサポートする機関ではありませんが、特性や苦手な場面を整理し、どの支援機関を利用するとよいか一緒に考えてもらえます。医療機関や就労支援サービスとの連携を通じて、就職活動を進める土台づくりを支援してくれます。
就労移行支援
就労移行支援は、一般企業への就職を目指す発達障害を含む様々な障害のある方を対象とした福祉サービスです。
まずは通所や訓練を通して自己理解や基礎スキルを深め、必要な配慮や自分に合った職場環境を整理していきます。その上で応募書類の作成や面接練習など就職活動を段階的に進め、就職後の定着まで支援を受けられるのが特徴です。
参考:厚生労働省「就労移行支援事業」
就労移行支援manaby(マナビー)での就職活動サポート
就労移行支援manaby(マナビー)では、発達障害の方をはじめ、精神障害・知的障害・難病のある方が自分らしく働けるよう、一人ひとりに合わせた就職活動の支援を行っています。
具体的には、以下のようなサポートがあります。
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基本的な就職活動のサポート 応募書類の作成支援や、面接練習・面接同行、求人探しのサポートなど、就職活動の各ステップを段階的に支援します。
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自己理解と特性整理 manaby独自の自己分析ツール「マナビーノート」を使い、自分の特性や強みの整理を丁寧にサポートします。
これにより、自分の強みや希望に合った職場を見つけやすくなり、無理なく就職活動を進めることができます。
発達障害で就職活動に成功した方の体験談

私は自閉症スペクトラム障害があり、就職活動を始めるとき、とにかく自分の特性を整理することから始めました。得意なこと、苦手なこと、どこまで自分で工夫できるかを書き出して頭の中を整理しました。
そのうえで、職場に配慮をお願いする必要がある場合は、ただ「こうしてください」と伝えるのではなく、なぜその配慮が必要なのか、どう仕事に活かせるのかをセットで説明するようにしました。同時に、自分で工夫できることはしっかりやっていることも伝え、企業の方に安心してもらえるように心がけました。
また、就職活動中は無理に自分をよく見せようとせず、ありのままの自分を伝えることも大切だと思います。働き始めてから理想と現実のギャップが大きいと自分を追い詰めてしまうからです。
こうして自分の特性を整理し、必要な配慮の伝え方や自分の工夫を組み合わせて臨んだ結果、希望していた仕事に就くことができました。今は、自分の強みを活かしながら無理なく働けています。
よくある質問(FAQ)

発達障害の方の就職活動でよくある質問に回答しました。
発達障害でも一般雇用で働けますか?
発達障害があっても、一般雇用で働くことは可能です。雇用枠は本人の希望に応じて選ぶことができます。
一般雇用でも障害の開示は必要ですか?
障害を企業に伝えるかどうかは、本人の自由です。開示しなくても一般雇用として働くことは可能です。
障害者雇用は給料が低いって聞くけど本当ですか?
傾向として、障害者雇用の平均給与は一般雇用より低めです。ただし、職種や企業、雇用形態によって差があります。
令和5年の障害者雇用の平均賃金は以下の通りです。
| 障害の種類 | 1か月の平均賃金 |
|---|---|
| 身体障害 | 235,000円 |
| 知的障害 | 137,000円 |
| 精神障害 | 149,000円 |
| 発達障害 | 130,000円 |
参考:厚生労働省「令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書」
障害者手帳がなくても障害者雇用で就職できますか?
原則として、障害者雇用枠での就職には障害者手帳が必要です。手帳がない場合、障害者雇用枠で働くことはできません。
自分に向いている仕事がわかりません。どう選べばいいですか?
発達障害の特性ごとに向き不向きの仕事の傾向はありますが、大切なのは自分の強みや苦手を整理し、働き方に合った職場を選ぶことです。
加えて、無理なく続けられる環境かどうかも考慮すると長く安定して働きやすくなります。
1人で就活するのが不安です。どこに相談すればいいですか?
必要な支援に応じて、以下の機関を使い分けることができます。
| 機関名 | 主な支援内容 |
|---|---|
| 発達障害者支援センター | 相談対応、就職・職場の困りごと、支援制度の紹介、医療・福祉・教育機関への連絡 |
| ハローワーク(障害者専門窓口) | 職業相談・職業紹介、履歴書・面接のサポート、障害者雇用サポーターによる専門相談 |
| 心療内科・精神科・メンタルクリニック | 診断・治療の相談、就労可否、就活の負荷の相談、医師の意見書や診断書の準備 |
| 就労移行支援事業所 | 生活リズム・社会性・スキル・就活・面接・入社後の定着支援、求人探し・面接の付き添い |
1人で就職活動をすることが不安なら、支援を頼ることも大切

発達障害のある方の就職活動では、「書類選考が通らない」「面接でうまく話せない」と悩むことが多く、つい自分を責めてしまいがちです。ほとんどの場合、問題は能力や努力の不足ではなく自分の特性や働き方に合った準備や選び方、伝え方がまだ十分でないことにあります。
何より大切なのは「自分をよく知ること」です。自分の得意・苦手や働きやすい環境を理解することで、仕事選びや面接の進め方もずっとスムーズになります。
もし一人で就職活動を進めるのが難しいと感じたら、支援やサポートを頼るのも有効です。自分に合ったやり方で少しずつ就職活動を進めていくことが、無理なく長く働き続けるための近道です。
一人で就職活動をしていると、どうしても主観的な視点に陥りがちです。
一方で、支援機関に頼ることは、サポートを受けられるだけではなく、自分を客観的に見てもらう良い機会でもあります。
相談をすることによって、自分の得意・苦手や働きやすい環境について、自分では気づいていなかった新たな発見をするケースもよくあります。
「自分をよく知ること」において、客観的な視点から見ることは、実はとても大切です。
