うつ病経験者206名に聞きました。うつ病のきっかけは「○○関係」が第1位

うつになるきっかけは人によって様々です。
「うつはメンタルが弱いせいだ」
「こんなことでうつになってしなった」
などとうつになり、自分を責めてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。
今回はうつ病の方、うつ病経験のある方206名を対象に、うつ病のきっかけ(原因)と具体的なエピソードを調査しました。
アンケート概要

アンケート概要
調査対象:うつ病・うつ病の経験がある方
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年11月02日~2023年11月16日
調査人数:206人(男性95名 女性111名)
年代:10代(1名)・20代(40名)・30代(76名)・40代(59名)・50代(26名)・60代以上(4名)
1. 年齢を選択してください
2. 性別を選択してください
3. うつ病のきっかけ(原因)を教えてください
4. 具体的なエピソードを教えてください
うつのきっかけ第1位は「人間関係」

1位:人間関係 95票(46.1%)
2位:仕事 45票(21.8%)
3位:家族 16票(7.8%)
4位:環境の変化 11票(5.3%)
5位:恋愛 9票(4.4%)
6位:出産・子育て 8票(3.9%)
7位:分からない 4票(1.9%)
その他 14票(6.8%)
※小数点第2位以下は四捨五入
1位は「人間関係(職場・友人など)」でした。
人間関係がきっかけとなり、うつになったという方が多いことがわかります。
そして2位「仕事」、3位「家族」、4位「環境の変化」、5位「恋愛」と続きます。
具体的なエピソードを見ていきましょう。
うつになったきっかけ:1位「人間関係」
上司や同僚との関係・上司のパワハラで体調を崩してしまった方が圧倒的に多くいました。
また、学生時代のいじめによって不登校になり、うつになったというケースや両親の異常な干渉によってうつになったというケースも。
「他人の顔色ばかりをうかがっていた」「自分を追い込んでしまった」などと、自分を抑え込み、何とか耐えようとしていた方が多い印象でした。
うつになったきっかけ:2位「仕事」
「過剰な業務量をこなさなければならなかった」とコメントしている方がとても多かったです。
勤務時間内に対応できる仕事量ではないため、残業が増えていき、心身ともに体調を崩してしまったのではないかと考えられます。
また「役職が変わる(管理職になるなど)」によって、今までと業務の幅が変わり、業務量も増え、体調を崩してしまったという方もいました。
その他にも「お客さんへのクレーム対応」で会社とお客さんとの間で板挟みに合い、解決しようとして考えすぎてしまったなど、一人で抱え込んでしまい、うつになったというケースもありました。
うつになったきっかけ:3位「家族」
「父親からの暴力」「両親のけんか」や「家族から将来の期待」など幼い頃からの家庭環境によって、うつになったとコメントしている方が圧倒的に多かったです。
また自分の一番の理解者であった家族を亡くし、体調を崩していったという方も。
結婚をした相手のモラハラや不倫などでうつになったというケースもありました。
それが当たり前の環境であったからこそ、逃げられない・逃げてはいけないと思い、うつになるまで深刻化してしまったのかもしれません。
うつになったきっかけ:4位「環境の変化」
結婚や就職・転職などによって、環境が変わり、周りに頼る人がおらず、うつになったというコメントが多かったです。
そのほかにも受験や長くいた場所からの引っ越し、長期間の海外滞在などストレスが溜まり、負担となったという方がいました。
環境に慣れることだけでもストレスが溜まるというのに、周囲に相談できる人もいないため、精神的にも肉体的にも追い込まれていたのではないでしょうか。
うつになったきっかけ:5位「恋愛」
交際相手との別れや浮気によって、気分が落ち込むことが続き、うつになったというコメントが多くありました。
その他にも、失恋をしたことがきっかけとなり、自信をなくし、体調不良を起こしていったという方もいました。
自分にとって大切だった人がいなくなり、何もかも失ってしまったという喪失感によって、うつが引き起こされたかもしれません。
まとめ

うつ病・うつ病の経験がある方206名にうつ病のきっかけ(原因)を聞いた結果
① 約5割の人が「人間関係」をきっかけにうつ病になっている
② 「一人で抱え込む」「自分を追い込む」等、なんとか自分で解決をしようとしていたコメントが多かった
このことから、自分で解決をしようとしてさらに孤立してしまう負のループがあるのではないでしょうか。
それらを解決するために周囲に相談できる環境を意識的に作ることや簡単に助けを求めることができる場所を作る必要があると思いました。
ただそうは言っても、人に相談することが苦手な方もいるでしょう。
人に相談することで、「新たな見方を教えてくれた!」と考えてみるのはどうでしょうか?
それを絶対に実践しなければならないことでもないですし、人に相談することで助けの手を差し伸べてくれるかもしれません。
知り合いや友人ではなくても大丈夫!
心療内科・精神科の先生やカウンセラーの方に相談してみるのも一つの方法だということを覚えておいてくださいね。