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難病のある方に向いている仕事とは?おすすめの働き方を紹介

目次
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難病を抱えながら就職や復職を考える際、体調の波や職場の理解などについて不安を感じる方は少なくありません。そのため、「どんな仕事か」だけでなく、「どのように働くか」を考えることも大切です。

この記事では、難病のある方が仕事を続けるために押さえておきたいポイントや、身体に負担の少ない働き方の紹介、さらに支援機関の活用方法まで具体的に解説します。 

この記事のまとめ

  • 難病とは
    原因が明確でなく、長期の療養が必要とされる希少な病気の総称。見た目では分かりにくい症状も多く、医療面だけでなく、仕事や生活において周囲の理解や配慮が重要とされている
  • 体調に配慮した働き方・環境を選ぶことが重要
    在宅勤務や時短勤務、フレックスタイム制など柔軟な働き方を取り入れることで、通院や体調の波と両立しながら働きやすくなる
  • 一人で悩まず、支援機関を活用することが第一歩
    ハローワークの難病患者就職サポーターや難病相談支援センター、就労移行支援などを活用することで、自分に合った働き方や仕事探しを進めやすくなる

難病とは?

"難病(指定難病)とは?定義と就労支援の対象について

この章のポイント

  • 難病とは
    原因や治療法が確立していない病気で、長期の療養が必要となり、体調の変化が日常生活や仕事に影響しやすい
  • 指定難病とは
    難病のうち、患者数や診断基準などの条件を満たし、医療費助成の対象となる国の制度上の区分
  • 外見では分かりにくい病気も多く、治療と仕事を両立するためには、職場環境や周囲の理解が重要

いわゆる「難病」とは、原因がはっきり分かっておらず、確かな治療方法がまだ見つかっていない、長期の療養が必要な希少な病気を指します。。難病の方の療養については、長い時間をかけて向き合う必要があります。その間、体調の変化や全身的な体調の崩れやすさにより、、日常生活や仕事に影響が出る場合もあるでしょう。

見た目では理解しづらい病気もあり、医療面だけでなく、職場環境などをはじめとする周囲の理解も必要な病気といえます。

指定難病について

難病の中には、「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づき、医療費助成の対象となる病気があります。制度上、このような病気を「指定難病」と呼んでいます。

「指定難病」にはさらに以下のような要件があります。

  • 患者数が人口の約0.1パーセントに達しない
  • 客観的な診断基準が確立している

現在、日本では300種類以上の病気が指定難病として認められています。

難病の分類

疾患分類病名
神経・筋疾患ALS(筋萎縮性側索硬化症)、パーキンソン病など
免疫系疾患全身性エリテマトーデス、ベーチェット病など
消化器系疾患潰瘍性大腸炎、クローン病など
代謝系疾患ミトコンドリア病、全身性アミロイドーシスなど

令和7年4月の時点で、日本では348種類の疾患が「指定難病」として厚生労働省に認められています。疾患は、症状や特徴に応じていくつかのグループに分類されています。

難病の方によく見られる雇用形態と仕事の種類

難病の方の雇用形態と就業傾向

この章のポイント

  • 就業状況の傾向
    難病のある方の約45%が就業しており、非就業でも「働きたい」と考えている方が一定数いる。体調や環境が整えば、就労を希望する人も少なくない
  • 多い職種・雇用形態
    専門・技術職や事務職に就く方が多く、正社員やパートなど安定した雇用形態で働いているケースも多い。身体への負担が比較的少く、在宅勤務とも相性が良い点が特徴
  • 働き方の工夫
    フルタイム勤務の方が多い一方で、短時間勤務や在宅勤務を選び、通院や体調に配慮しながら無理のない働き方をしている方もいる

実際に難病を抱えながら働いている方は「どのような働き方が選ばれているのか」「どんな仕事に就いている人が多いのか」気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、厚生労働省が実施主体となって行った調査をもとに難病の方に多い雇用形態や仕事の種類を紹介します。

就業している難病の方の割合・就業希望

就業状況・希望割合
就業している45
非就業・就業希望あり26%
└ 医師から就業禁止なし18%
└ 就業原則禁止8%
非就業・就業希望なし26%

このように、難病がある方のうち約半数は就労中ですが、「非就業だけど就業を希望している」という方も一定数存在しています。また、就業を希望する方のうち「医師から就業を禁止されていない」と答えた人も18%おり、体調や勤務環境などの状況次第では、療養しながら働くことを希望している方もいることが分かります。

難病の方が多く活躍している職種

厚生労働省の調査によると、難病の種類に関わらず、専門・技術職や事務職に就いている方が比較的多い状況です。

【抜粋】在職中の難病患者が就いている主な職種

疾患名一番多い職種 (割合)
全身性エリテマトーデス事務 (40%)
重症筋無力症事務 (31%)
特発性大腿骨頭壊死症事務 (55%)
潰瘍性大腸炎専門・技術 (34%)
クローン病専門・技術 (32%)
パーキンソン病専門・技術 (34%)
原発性免疫不全症候群専門・技術 (56%)
網膜色素変性症専門・技術 (47%)

専門・技術職や事務職は、座って行う作業が中心で体への負担が少ないのが特徴です。また、パソコンを使う作業が多いため、在宅勤務やリモート勤務にも対応しやすく、通院や休養と両立しやすいというメリットもあります。

こうした点が、難病のある方に専門・技術職や事務職が比較的多く見られる理由の一つと考えられます。

難病の方の雇用形態

厚生労働省の調査によると、疾患ごとに働き方には特徴があるものの、多くの方が正社員やパートとして活躍しています。

【抜粋】特定の難病における主な就業形態

疾患名一番多い就業形態 (割合)
全身性エリテマトーデスパート等 (47%)
重症筋無力症正社員 (51%)
特発性大腿骨頭壊死症正社員 (60%)
潰瘍性大腸炎正社員 (60%)
クローン病正社員 (65%)
パーキンソン病正社員 (51%)
原発性免疫不全症候群正社員 (50%)
網膜色素変性症正社員 (52%)

例えば、全身性エリテマトーデスの方はパート勤務が中心ですが、クローン病や潰瘍性大腸炎の方は正社員として安定した雇用を維持しているケースが多く見られます。

職場では通院への配慮を受けながら働く方も少なくありません。

また、最近では在宅勤務やリモートワークの増加により、通院や休養と仕事を両立しやすい環境が広がっています。企業側も勤務時間の調整や休暇制度などで配慮しており、難病があっても働きやすい職場環境は少しずつ整いつつあります。

難病の方の労働時間と賃金

難病と向き合いながら働いている方々が、1日にどのくらいの時間を業務に充てているのか、厚生労働省の調査によって明らかになっています。

疾患名労働時間/日通勤時間/日労働時間 n数
全身性エリテマトーデス8.0時間0.3時間161
重症筋無力症8.0時間0.3時間98
特発性大腿骨頭壊死症8.0時間0.4時間20
潰瘍性大腸炎8.0時間0.5時間185
クローン病8.5時間0.3時間181
パーキンソン病8.0時間0.5時間40
原発性免疫不全症候群9.0時間0.3時間16
網膜色素変性症8.0時間0.5時間61

現在、働いている難病の方の1日の労働時間の中央値は8時間で、標準的なフルタイム勤務と同じ長さで働いている方が多いことがわかります。

一方で、病気の種類によって勤務時間には幅があり、例えばクローン病の方は平均8.5時間、原発性免疫不全症候群の方は9時間となっています。さらに、全体の約4分の1の方は6.5時間以下の短時間勤務を選んでおり、体調や通院予定に合わせて無理のない範囲で働く工夫が伺えます。

また、通勤にかかる往復時間は平均0.3時間(約20分)で、職場の近くに住む、在宅勤務やリモートワークを活用するなど、身体への負担を減らす工夫も見られます。

区分1か月の平均賃金
身体障害の方235,000円
日本全体約380,000円(年収460万円換算)

難病に限った賃金データはありませんが、参考として身体障害者の1か月の平均賃金は235,000円です。一方で、令和5年度の日本全体の給与所得者の平均給与は年収460万円、月額換算で約38万円であることから、難病や身体障害者の所得はやや低めであることがわかります。

難病の方によくある仕事上の困りごととは?

難病患者の仕事上の悩み・困りごと(体調管理・通院・感染リスク)

この章のポイント

  • 症状が日によって変わりやすく、安定して働き続けることが難しくなる
  • 定期的な通院や副作用の影響で勤務時間の調整が必要になることがある
  • 長時間労働や立ち仕事、人混みの多い環境は体への負担や不安につながりやすい

難病を抱えて働く方は、体調や通院、職場環境など様々な要因で仕事に困難を感じることがあります。ここでは、特に多く見られる4つの困りごとを紹介します。

体調の波で安定して働けない

難病の症状は日によって変化することが多く、倦怠感や痛み、息切れなどで勤務中に体力を消耗してしまうことがあります。体調が崩れると回復にも時間がかかるため、一度仕事のペースを崩すと立て直しが難しいです。その結果、欠勤や早退、突発の休みが増え、安定した勤務の継続が困難になる場合があります。

通院や治療と勤務時間の両立が難しい

難病の治療では、定期的な通院や検査、点滴、病状悪化(再燃)時の入院が必要になることがあり、仕事のスケジュールと両立するのが難しくなる場合があります。
また、治療の副作用として眠気やだるさ、集中力の低下が起こり、業務に影響が出ることも少なくありません。

さらに、通院や治療のための休みが有給休暇だけでは足りず、無給で休まざるを得ない場合には、経済的な不安が大きくなることもあります。

長時間労働や立ち仕事が体に負担になってしまう

症状に合わない働き方を続けると、疲労が蓄積して症状が悪化するリスクがあります。立ち仕事や力仕事、残業前提の職場では特に身体への負担が大きくなります。

人混みや接客の多い職場では感染症の不安を感じる

体調や免疫力の低下により、人混みや感染症のリスクが高い仕事は避けるべきでしょう感染症にかかると、体調の悪化だけでなく、治療の遅れや症状の進行につながり、結果として仕事の成果や継続的な勤務が難しくなる可能性があります。

難病の方におすすめの環境・働き方

難病の方に適した職場環境と無理のない働き方(配慮・雇用形態)

この章のポイント

  • 体調の波に合わせて在宅勤務や時短勤務など柔軟な働き方を選ぶことが大切
  • 休憩や業務量を調整できる環境が無理なく働き続けることにつながる
  • 体調や配慮について相談しやすい職場を選ぶことで安心して仕事を続けやすくなる

難病を抱えながら働く場合は、症状や体調の変化に配慮した環境や働き方を選ぶことが重要です。無理を重ねると体調悪化や離職につながりやすいため、自分の状態に合った就労環境を整えることが、長く働き続けるポイントになります。

ここでは、難病の方におすすめの環境・働き方を3つ紹介します。

在宅や時短勤務など柔軟な働き方

在宅勤務や時短勤務、フレックスタイム制など、勤務時間や働く場所に柔軟性がある働き方は、難病の方にとって大きなメリットです。

在宅勤務
内容
自宅で仕事を行う働き方。通勤が不要なため、移動による疲れや体への負担を減らせる。完全在宅勤務のほか、週に数回出社する形態など、在宅と出社を組み合わせた働き方もある。
向いている方
通勤時間を短縮し、体力温存や私生活との両立を図りたい方
時短勤務
内容
1日の労働時間を短くして働く制度。フルタイム勤務が難しい場合でも、体調や通院に配慮しながら無理のないペースで仕事を続けやすい。
向いている方
体調管理や定期的な通院を優先しながら働きたい方
フレックスタイム制
内容
始業・終業の時刻を調整できる制度。体調の良い時間帯に合わせて働けるため、朝の不調や通院がある場合にも対応しやすい。
向いている方
日々の体調の波に合わせて、柔軟に勤務時間をコントロールしたい方

体調の良い時間帯に仕事を進めたり、通勤による疲労を減らしたりすることで、身体への負担を抑えながら働くことができます。体調の波がある場合でも、仕事のペースを調整しやすく、安定した就労につながりやすいです。

休憩などの融通が利く環境

体調に応じてこまめに休憩を取れる環境や、業務量を調整できる職場は、難病の方にとって働きやすい環境の一つです。倦怠感や痛み、集中力の低下がある場合でも、無理をせず一時的に休むことで、症状の悪化を防ぎやすくなります。

体調への配慮など、相談しやすい職場

体調や業務について相談しやすい雰囲気がある職場であれば、不安を一人で抱え込まずに働き続けやすくなります。必要な配慮を共有しながら働けることは、精神的な負担を抑えるうえでも重要です。

また、障害者雇用の枠で働くことも選択肢のひとつです。障害者雇用では、原則として障害者手帳の所持が必要になりますが、体調や業務内容に応じた調整や柔軟な働き方を事前に相談できる場合が多く、安心して自分のペースで仕事を進めやすい環境が整っています。

難病の方におすすめの仕事

難病の方におすすめの職種・仕事内容(事務・在宅・専門職)

この章のポイント

  • 身体への負担が少ない座り仕事は体調を安定させながら続けやすい
  • 在宅でできる仕事を選ぶことで通勤による疲労を避けることができる
  • 資格や専門知識を活かせる仕事はスキルや経験が評価されやすく、達成感を得やすい

難病を抱えながら働く場合は、身体への負担が少なく、自分のペースで続けやすい仕事を選ぶことが大切です。ここでは、難病の方におすすめの仕事を3つ紹介します。

身体への負担が少ない仕事

長時間の立ち仕事や力仕事が少ない職種は、体力の消耗を抑えやすく、体調管理もしやすい傾向があります。事務職などのデスクワークは、座って作業する時間が中心となるため、体への負担が比較的少ない仕事です。

また、勤務時間の調整や在宅勤務が取り入れられている職場も多く、通院や体調の波に応じて調整しやすい点も特徴です。

主な仕事の例
  • 一般事務
  • システムエンジニア
  • デザイナー

自宅でできる仕事

通勤による疲労や体調悪化を避けたい場合は、自宅でできる仕事が向いています。在宅であれば、体調の良い時間帯に作業を進めやすく、休憩も取りやすいため、無理のない働き方がしやすくなります。業務内容によっては、体調に合わせて作業量を調整できる点もメリットです。

主な仕事の例
  • デザイナー
  • プログラマー
  • データ入力
  • カスタマーサポート
  • オンライン学習塾、趣味などの講師

資格や専門知識を活かせる仕事

資格や専門知識を活かせる仕事は、体力よりもスキルや経験が評価されやすく、達成感を得やすい点が特徴です。自分の得意分野で働くことで、モチベーションを維持しながら仕事を続けやすくなります。

また、専門職の中には在宅勤務や業務委託など働き方の選択肢が広い職種もあります。

主な仕事の例
  • IT関連
  • 翻訳や通訳
  • コンサルティング業務
  • 経理、秘書 など

難病の方に向いている仕事を見ていくと、共通しているのは体力の消耗が少ない業務内容であることや、在宅勤務・時短勤務などを取り入れやすく、作業ペースを自分でコントロールしやすいことなどが挙げられます。

「向いている仕事=特定の職種」というよりも、無理をしなくても働き続けられる条件がそろっているかどうかが、大切なポイントになります。

就職・転職を始める前に整理しておきたいこと

就職・転職活動における事前準備と自己分析のポイント

この章のポイント

  • 就職・転職を考え始めたら、まず主治医に相談して働き方の目安を確認する
  • 通勤や環境に関する不安を整理し、必要な配慮に優先順位をつけておく
  • 一人で抱え込まず、状況に合った支援機関を上手に活用する

難病を抱えながら就職・転職を考える場合は、いきなり求人を探し始めるのではなく、自分の体調や働き方の条件を整理することが大切です。事前に考えておくことで、入社後のミスマッチや体調悪化を防ぎやすくなります。

【前提】主治医に相談する

就職・転職を考え始めたら、まず主治医に相談するところから始めましょう。

現在の体調や治療状況をふまえ、無理のない勤務時間や働き方の目安を確認しておくと、仕事選びの判断がしやすくなります。

あわせて、働く上で注意すべき点や、職場で必要になりそうな配慮についても話し合っておくと安心です。

通勤や環境に関する不安を整理しておく

長く安定して働き続けるためには、不安や負担になりやすい点をあらかじめ整理しておくことが大切です。
「通勤」と「職場環境」の2つの視点で考えてみましょう。

通勤に関する不安
  • 日によって体調に波があり、毎日の通勤が負担にならないか
  • 満員電車や人混みによる疲労、感染症への不安はないか
  • 駅の階段の多さ、乗り換え回数、職場までの距離が体力的に問題ないか
職場環境に関する不安
  • 職場内の移動やトイレ利用がスムーズにできる環境か
  • 立ち仕事や力仕事など、負担の大きい業務を調整してもらえる体制があるか
  • 体調不良時に休める場所があるか
  • 上司や同僚が難病や体調の変動について理解を示してくれる雰囲気があるか

職場で必要な配慮を具体的にしておく

不安を整理したら、それを解消するために、企業へどのような配慮をお願いしたいかを具体的にしておくことが重要です。

あらかじめ整理しておくことで、面接時や入社前の相談もスムーズに進めやすくなります。

通勤・時間 時差出勤、フレックスタイム制、在宅勤務の活用
設備 横になれる休憩スペース、バリアフリー環境
業務内容 立ち仕事の制限、業務量の調整、指示方法の工夫
相談体制 定期的な面談、困りごとを相談できる窓口

希望する配慮をすべて満たせる職場を見つけるのは、簡単ではありません。体調や働き続けるうえで特に影響が大きい点を整理し、必要な配慮に優先順位をつけて考えておくと職場選びがしやすくなります。

スキルや経験を棚卸しして「活かせること」を整理する

難病によって制限されることだけに目を向けるのではなく、自分ができることや、これまでに積み重ねてきた経験にも目を向けてみることが大切です。あらかじめ整理しておくことで、自分の強みや希望を言葉にしやすくなり、書類作成や面接の場面でも役立ちます。

  • これまでの実績や経験
    職務経歴、学んできたこと、持っている資格など
  • 体力面に配慮しながら活かせそうなこと
    デスクワーク中心の業務、自宅でできる作業、長時間の立ち仕事を避けられる仕事 など
  • これまで乗り越えてきたこと
    体調と向き合いながら工夫してきた経験、続けてきたこと
  • これからの働き方のイメージ
    無理なく続けたい働き方、理想のペースや環境

前もって整理しておくことで自分の強みや希望を言葉にしやすくなり、書類作成や面接の場面でも役立ちます。

スキルに自信がない場合は支援機関を活用するのもおすすめ

支援機関を利用することで、自分の体調や症状に配慮した働き方を一緒に整理できるだけでなく、履歴書・職務経歴書の作成や面接対策、求人紹介までトータルでサポートを受けることができます。

  • ハローワーク「難病患者就職サポーター」
  • 難病相談支援センター
  • 障害者雇用に特化した転職エージェント
  • 就労移行支援

一人で抱え込まず、状況に合った支援機関を上手に活用することが、無理のない就職・転職への近道になります。

難病の方が仕事について相談できる機関

難病の方の就労相談窓口まとめ(難病相談支援センター・ハローワーク等)

この章のポイント

  • 難病のある方が仕事について相談できる支援機関はいくつかあり、目的に応じて使い分けられる
  • ハローワークや相談支援センターなど公的機関では無料で相談が可能
  • 転職エージェントや就労移行支援を使えば、就職準備から定着まで支援を受けられる
  • 就職活動だけでなく、体調への配慮や働き方の相談も早めに行うことが大切

難病を抱えながら働くことを考えるとき、仕事探しや職場への配慮、体調との両立など一人では判断が難しい場面も少なくありません。

ここでは、仕事について相談できる主な支援機関を4つ紹介します。

ハローワーク「難病患者就職サポーター」

ハローワークには、難病のある方の就職を専門に支援する「難病患者就職サポーター」が配置されています。
体調や症状をふまえた職業相談を行い、一般就職・障害者雇用の両方を視野に入れた求人紹介を受けられる点が特徴です。
必要に応じて、職場での配慮事項について企業との調整や、就職後のフォローにも対応しています。

難病相談センター

難病相談支援センターは、難病のある方や家族を対象とした公的な相談窓口です。
療養や日常生活に関する相談に加え、就労に関する情報提供や、利用できる制度についての案内も行っています。
地域ごとの実情に詳しく、ハローワークなど他機関とのつなぎ役を担っている点も特徴です。

障害者雇用特化の転職エージェント

転職エージェントの中には、障害者雇用に特化したものがあります。

企業とのマッチングを中心に、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策、企業との条件調整など、一貫したサポートを受けられる民間サービスです。

難病への理解がある企業を紹介してもらえるのも安心できるポイントです。

就労移行支援事業所

就労移行支援事業所では、難病のある方が一般企業で働くための準備を段階的に進められます。
体調や特性に合わせた就労プランを立て、職業訓練や職場実習、就職活動のサポートを受けられるのが特徴です。
就職後の定着支援まで含めて相談できるため、長く働き続けたい方にも向いています。

就労移行支援manaby(マナビー)について

就労移行支援manaby(マナビー)では、障害や難病のある方がスキルを身につけながら、自分に合った働き方で就職できるよう支援しています。

独自のeラーニングにより、事務やデザイン、プログラミングなど1500本以上の動画から必要なスキルを自分のペースで習得できます。体調に合わせて在宅(※)と通所を組み合わせることもでき、支援員との対話を通して、一人ひとりの希望に沿った働き方を一緒に考えられるのが特徴です。

※自治体に申請し認められた場合のみ、在宅訓練が可能です。

障害者手帳と難病

難病患者の障害者手帳取得:対象となる条件とメリット

この章のポイント

  • 障害者手帳は病名ではなく、日常生活や就労での不自由さを基準に判断される
  • 難病のある方は身体障害者手帳を中心に、症状によっては精神障害者保健福祉手帳の対象となる場合もある
  • 手帳を取得すると生活面の支援に加え、障害者雇用枠の活用など就労の選択肢が広がる
  • 申請には指定の診断書が必要なため、まずは主治医に現在の状態が取得基準に当てはまるか相談することが大切

病状や身体機能の制限などが一定の基準を満たせば、障害者手帳を取得できます。障害者手帳は病名だけではなく、日常生活や就業にどの程度不自由があるかという「状態」を基準に判断されます。

難病のある方の場合、身体の機能に制限が出るケースが多いため、身体障害者手帳の対象となることが比較的多いのが特徴です。一方でパーキンソン病など一部の難病では、症状の内容や影響の出方によって精神障害者保健福祉手帳の対象となる場合もあります。

障害者手帳を取得すると、公共交通機関の運賃割引や税制の優遇など様々な支援が受けられるようになります。就職活動でも「障害者雇用枠」を活用でき、通院や業務量の調整など、働きやすい環境を整えやすくなる点が大きなメリットです。

申請には手帳の種類ごとに定められた様式の診断書が必要となります。まずは主治医に相談して、現在の状態が取得基準に当てはまるか確認してみましょう。

難病と診断され、就職した方のリアルな体験談

難病患者の就職成功事例・就労体験談

私は高校生で膠原病と診断され、事務職としてフルタイム勤務後、体調不良で退職。その後は短期アルバイトを転々としていました。

父の他界と自身の脳梗塞発症をし、後遺症や感染症の不安から、以前のようには働けなくなりました。在宅でできる仕事を探していた時に、「就労移行支援」を知りました。

就労移行支援manabyでは、病状を理解してくれる環境で、訓練では以前から興味を持っていたライティングを中心に学び、在宅勤務のスキルも習得しました。現在は在宅でライティング業務に携わっています。

難病でも働ける選択肢はある、まずは相談を

難病があっても、自分に合った働き方を見つけることは可能です。実際に、難病のある方の約45%が就業しており、専門職や事務職を中心に様々な職種で活躍しています。

難病があっても働く選択肢は複数あることを伝え、まずは専門機関への相談を促すまとめ画像

大切なのは、「難病だからできない」と考えるのではなく、「どうすれば無理なく働き続けられるか」という視点で仕事を探すことです。在宅勤務や時短勤務、フレックスタイム制など、柔軟な働き方を選ぶことで、体調の波や通院と両立しながら働くことができます。

また、ハローワークの「難病患者就職サポーター」や難病相談支援センター、転職エージェント、就労移行支援など、専門機関を活用することで就職に向けた準備や不安の解消がしやすくなります。

体調と向き合いながら働くことは簡単ではありませんが、適切なサポートを受けながら準備を進めることで、「自分らしい働き方」を見つけることができます。

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宮田 森美

社会福祉士
障害者生活介護事業所で、知的障害や重症心身障害のある方への生活支援を行っている。市役所では約11年間ケースワーカーとして勤務し、生活保護や障害、高齢者支援など幅広い相談支援に従事。行政と現場の両面から得た経験を活かし、現在は福祉分野のWeb記事校正・監修を行っている。

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