聴覚情報処理障害(LiD/APD)とは?特徴・原因・難聴との違い・対策を解説
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)とは?
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)の特徴・症状
- よく聞き返してしまう・聞き間違えやすい
- 周りがうるさいと、話が聞き取りづらい
- 口頭の説明が頭に残りにくい
- 早口や小さな声だと聞き取りにくい
- 話が長くなると、途中で分からなくなる
- 「聞く」より「見る」ほうが理解しやすい
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)の要因
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)と難聴の違い
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)で起こりやすい仕事での困りごと
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)かも…と思ったら
- 受診するなら耳鼻科へ
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)の治療
- 狩野淳 (臨床心理士・公認心理師)
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)だと分かったら、周囲に伝える?
- 職場や身近な人に伝える場合
- 外部の相談先を利用する
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)の困りごとへの対策・工夫
- 文字情報を併用する
- 話を聞き取りやすい状況をつくる
- 理由を添えて聞き返す
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)に関するよくある質問
- 聴覚情報処理障害は大人になってから気づくこともありますか?
- 聴覚情報処理障害は治りますか?
- どの診療科を受診すればいいですか?
- 周囲に伝える必要はありますか?
- 狩野淳 (臨床心理士・公認心理師)
- 聴覚情報処理障害で障害者手帳をもらうことはできますか?
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)は、工夫や環境調整で負担を軽くできる特性です
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「相手の話を聞いているはずなのに、内容がうまく頭に入ってこない」「周りが少し騒がしいだけで、会話が聞き取りづらくなる」という経験から聴覚情報処理障害(LiD/APD)という言葉を知った方もいるかもしれません。
聴覚情報処理障害とは、耳が聞こえていないわけではなく、聞こえた音を脳で整理・理解する過程に負担がかかりやすい特性とされています。
そのため、本人の努力や集中力の問題として見過ごされてしまうことも少なくありません。
この記事では、聴覚情報処理障害(LiD/APD)とはどのようなものなのかをはじめ、特徴や原因、難聴との違い、そして日常生活でできる対策や工夫について、初めて知る方にも分かりやすく解説します。
聴覚情報処理障害(LiD/APD)とは?
- 聴覚情報処理障害(APD)は、聴力検査では問題がないのに、聞き取りや言葉の理解に困りごとが出る状態
- 特に、周囲がうるさい場所・早口の会話・複数人での会話で、聞き取りにくさを感じやすい傾向がある
- 聞き取り困難症(LiD)とも呼ばれている
聴覚情報処理障害(Auditory processing disorder: APD)とは、聴力検査では問題はないのに、周囲がうるさい場所や、早口の話、複数人での会話になると、言葉を聞き取ったり理解したりするのが難しくなる状態のことです。
聞き取り困難症(LiD)とも言われています。
参考:AMED研究プロジェクト公式サイト「当事者の方へ」
聴覚情報処理障害(LiD/APD)の特徴・症状

- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)は、相手の声は聞こえていても、言葉として正確に聞き取ったり理解することに負担がかかる
- 特に、雑音がある場所・早口や小さな声・長い説明・複数の情報が続く場面で、聞き取りにくさや理解しづらさが出やすい
- 口頭だけの説明は負担になりやすい一方で、メモ・資料・字幕・画面共有など、視覚的に確認できる情報があると理解しやすい
この章では、聴覚情報処理障害(LiD/APD)の特徴・症状について紹介します。
よく聞き返してしまう・聞き間違えやすい
相手の声は聞こえているものの、言葉として正確に受け取るまでに時間がかかることがあります。
そのため、何度も聞き返してしまったり、聞き間違いが起こりやすくなります。
「15時まで」と言われたのに、「5時(17時)まで」と聞き間違えてしまう。
「土曜ね」と言われたのを、つい「日曜」と勘違いして約束を間違えてしまう。
周りがうるさいと、話が聞き取りづらい
周囲の音の中から必要な声だけを聞き分けることが難しく、雑音がある環境では、相手の話が急に聞き取りづらくなることがあります。
BGMや食器の音、隣の話し声が重なると、目の前の相手の声だけがうまく頭に入らなくなる。
相手の口は動いているのに内容が分からず、何度も聞き返して気まずい思いをすることがある。
空調やキーボードの音が響くオフィスでは指示が断片的にしか聞き取れず、「静かな場所以外」で理解が難しくなる。
口頭の説明が頭に残りにくい
話を聞いている最中は理解できていても、あとから内容を思い出そうとすると、うまく整理できないことがあります。
これは、音として聞いた情報を、記憶として定着させるまでに負担がかかりやすいためです。
口頭で説明された時は理解したつもりでも、いざ始めようとすると「最初は何からやるんだっけ?」と手が止まってしまう。
電話の内容をうろ覚えのまま行動してしまい、後から何度も確認が必要になってしまう。
早口や小さな声だと聞き取りにくい
話すスピードが速かったり、声が小さかったりすると、言葉を聞き取って理解するまでに追いつけなくなることがあります。
音は聞こえていても、言葉の区切りや意味を捉える前に次の言葉が重なってしまうためです。
早口での説明や長い話になると、途中から内容が追えなくなり「今、何の話だったか」と混乱してしまう。
相手の声が小さかったり語尾が不明瞭だと、言葉の一部が抜け落ちたように感じ、意味がつかめなくなる。
話が長くなると、途中で分からなくなる
話が短いうちは理解できていても、説明が長く続くと、途中から内容を追いきれなくなることがあります。音の情報を聞きながら整理し続けることに、徐々に負担がかかるためです。
会議などで一度にたくさんの説明が続くと、最初は理解できていても途中から話のつながりが分からなくなってしまう。
話題が次々と展開したり長く続いたりすると、どこが大事なポイントなのか見失い、混乱してしまう。
「聞く」より「見る」ほうが理解しやすい
音で説明を受けるよりも、文字や図など、目で見て確認できる情報のほうが理解しやすいと感じることがあります。
視覚情報のほうが得意だからというより、音の情報を処理するよりも、視覚的に整理された情報のほうが負担が少ないためです。
口頭での説明だけでは流れが分かりにくくても、メモや資料などの視覚情報があると、一気に理解できる。
話を聞くだけだと内容があいまいに感じても、スライドや画面共有の文字を見ると理解が進む。
参考:AMED研究「LiD / APD診断と支援の手引き」
聴覚情報処理障害(LiD/APD)の要因
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)の要因は1つではなく、さまざまな背景が関係
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)と診断された子どもの約8割に、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)などの発達特性がみられたとの報告
- 背景要因の一つとして、ASDにみられる感覚過敏や、必要な音を選び取る力の弱さ、感覚情報を強く受け取りやすい知覚の特性などが関係している可能性
LiD / APD診断と支援の手引きによると、聴覚情報処理障害と診断された子どもの約8割に、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)などの発達特性がみられたと報告されています。
ただし、聴覚情報処理障害の原因は、これだけが原因といえる1つの要因に特定できるものではありません。
その中で1つの背景要因として、ASD(自閉スペクトラム症)にみられる感覚過敏や、必要な音を選び取るフィルタリング機能の弱さ、入ってきた感覚情報をそのまま強く受け取ってしまう知覚の特性などが関係している可能性があると考えられています。
聴覚情報処理障害(LiD/APD)と難聴の違い

- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)は、「聞き取りにくさ」の自覚があり、かつ難聴が認められないことを前提に評価
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)は、聴力検査では大きな異常がみられなくても、「音は聞こえるのに言葉として理解しにくい」といった困りごとが起こる
- 一方、難聴は耳そのものに原因があり、音が耳に届きにくい状態
LiD / APD診断と支援の手引きによると、聴覚情報処理障害の定義は次の2つを満たすものだとしています。
- 本人が「聞き取りにくさ」を自覚していること
- 異常による難聴(末梢性の聴覚障害)が認められないこと
そのため、「聞き取りにくい」という訴えがある場合には、純音聴力検査で聴力が正常範囲であること、さらに両耳の語音明瞭度が正常範囲であることを確認した上で、聴覚情報処理障害の評価が行われます。
一方難聴は、耳そのもの(外耳・中耳・内耳)に原因があり、音が十分に届きにくくなる状態を指します。
難聴では、次のような特徴がみられることがあります。
- 純音聴力検査で異常がみられることが多い
- 音を大きくすると聞き取りやすくなる場合がある
つまり、難聴は「音が耳に届きにくい状態」、聴覚情報処理障害は「音は届いているが、理解しづらい状態」です。
参考:厚生労働省「難聴」
聴覚情報処理障害(LiD/APD)で起こりやすい仕事での困りごと
仕事では次の困りごとを感じる傾向があります。
- 口頭指示が理解しづらく、何度も聞き返してしまう
- 電話対応や会議についていけない
聴覚情報処理障害(LiD/APD)の仕事の困りごとや向いている仕事については、別の記事で解説しています。
聴覚情報処理障害(LiD/APD)かも…と思ったら
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)の診断や評価に対応できる医師や医療機関は限られている
- 受診を考える場合は、まず耳鼻科に相談し、聴覚情報処理障害(LiD/APD)LiD/APDの評価や診療に対応しているか事前に確認することが大切
AMED研究の情報によると、聴覚情報処理障害は近年少しずつ知られるようになってきたものの、耳鼻科の専門医であっても、診断や評価ができる医師はまだ多くないのが現状です。
また、全国でも詳しい検査ができる医療機関は限られており、確立した検査方法や診断基準が統一されていないため、医療機関ごとに評価の進め方が異なる場合があります。
参考:AMED研究「当事者の方へ」
受診するなら耳鼻科へ
AMED研究の公式サイトでは、聴覚情報処理障害の評価や診療に関わっている医療機関の例として、以下の医療機関が紹介されています。
診察・相談可能な医療機関一覧
| 病院名 | 所在地 |
|---|---|
| 名古屋大学医学部附属病院 | 〒466-8560 名古屋市昭和区鶴舞町65番地 |
| 名古屋ガーデンクリニック | 〒451-8501 名古屋市西区則武新町3-1-17 イオンモール Nagoya Noritake Garden 3F |
| 愛媛大学医学部附属病院 | 〒791-0295 愛媛県東温市志津川454 |
| 岡山大学病院 | 〒700-8558 岡山市北区鹿田町2-5-1 |
| 東北大学病院 | 〒980-8574 仙台市青葉区星陵町1番1号 |
| 群馬大学医学部附属病院 | 〒371-8511 群馬県前橋市昭和町三丁目39番15号 |
| 埼玉医科大学病院 | 〒350-0495 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38 |
| 山形大学医学部附属病院 | 〒990-9585 山形市飯田西2-2-2 |
| 滋賀医科大学医学部附属病院 | 〒520-2192 滋賀県大津市瀬田月輪町 |
| 金沢医科大学病院 | 〒920-0293 石川県河北郡内灘町大学1-1 |
| 国立病院機構金沢医療センター | 〒920-8650 石川県金沢市下石引町1番1号 |
| 大阪公立大学医学部附属病院 | 〒545-8586 大阪市阿倍野区旭町1-5-7 |
| 市立池田病院 | 〒563-8510 大阪府池田市城南3丁目1番18号 |
| 関西医科大学附属病院 | 〒573-1191 枚方市新町2丁目3番1号 |
| 東京都済生会中央病院 | 〒108-0073 東京都港区三田1-4-17 |
| 赤坂虎の門クリニック | 〒107-0052 東京都港区赤坂一丁目8番1号 赤坂インターシティAIR 地下1階 |
| 高井病院 | 〒632-0006 奈良県天理市蔵之庄町470-8 |
| 奈良県総合リハビリテーションセンター | 〒636-0393 奈良県磯城郡田原本町大字多722番地 |
| みみはなのど あそうクリニック | 〒930-0975 富山県富山市西長江1丁目1-11 |
| 九州大学病院 | 〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1 |
ただし、これは全国すべての対応医療機関を網羅した一覧ではなく、また、受診時期や診療体制によって対応内容が異なる場合があります。
受診を希望する場合は、事前に医療機関へ問い合わせることが大切です。
聴覚情報処理障害(LiD/APD)の治療
- 現時点では、聴覚情報処理障害(LiD/APD)そのものに対する明確な治療法は、まだ確立されていない
- 背景に発達特性がある場合、ADHDと診断されれば治療薬が選択されることがある
現時点では、聴覚情報処理障害(LiD/APD)に対する明確な治療法は、まだ確立されていません。
LiD / APD診断と支援の手引きによると、聴覚情報処理障害の背景にはASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)などの発達特性があり、ADHDと診断された場合には、治療薬が選択されることがあります。
ただし、治療薬の内服によって、聞き取りの困難さそのものが改善するかどうかについては、現時点では明らかになっていません。
聴覚情報処理障害(LiD/APD)だと分かったら、周囲に伝える?
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)があっても、周囲に必ず伝えなければならない義務はなく、伝えるかどうかは本人が決めてよい
- 職場や身近な人に伝える場合は、診断名ではなく、具体的な困りごとや配慮してほしいことを伝える方法もある
- 外部相談先を活用しながら、自分に合った方法を考えることが大切
聴覚情報処理障害と分かると、「家族や職場の人に伝えたほうがいいのか」「伝えたことで不利にならないか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
まず知っておいてほしいのは、聴覚情報処理障害があることを、周囲に必ず伝えなければならない義務はないという点です。
伝えるかどうかは、困りごとの大きさや環境に応じて、本人が決めてよいことです。
職場や身近な人に伝える場合
もし周囲に伝えることで、生活や仕事が少しでも楽になりそうだと感じる場合は、伝え方を工夫するという方法があります。
例えば、診断名をそのまま伝えるのではなく、「口頭の説明より、文字で伝えてもらえると助かります」「周りが騒がしいと聞き取りにくいことがあります」といったように、具体的な困りごとや希望だけを伝えても良いでしょう。
外部の相談先を利用する
「伝えたい気持ちはあるけれど、どう伝えればいいか分からない」「伝えることで関係が変わるのが不安」という場合は、第三者に相談するという選択肢もあります。
- 医療機関(耳鼻科/発達障害がある場合は精神科など)
- 聴覚障害福祉センター
- 発達障害者支援センター
これらの機関では、自分の状況を整理したり、周囲への伝え方を一緒に考えてもらえることがあります。
一人で結論を出そうとせず、いくつかの選択肢を並べたうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
聴覚情報処理障害(LiD/APD)の困りごとへの対策・工夫
- 聴覚情報処理障害(LiD/APD)の困りごとは、文字情報を併用したり、聞き取りやすい環境を整えたりすることで、負担を減らすことができる
ここでは聴覚情報処理障害の困りごとへの対策・工夫を紹介します。
実際に日常生活や仕事に取り入れることで困りごとを減らすことができるかもしれません。
文字情報を併用する
聞いた内容を文字でも確認できるようにすることで、聞き間違いや聞き漏らしを減らしやすくなります。
動画を見る時に字幕を表示する
リアルタイム文字変換アプリを使う
予定や伝言をLINE・メッセージで送ってもらう
家電やアプリの通知・リマインダーを文字で設定する
資料や画面を見ながら説明してもらう
話を聞き取りやすい状況をつくる
周囲の音や話し方、タイミングを少し工夫することで、聞き取りやすくなります。
音をはっきりさせるために手元スピーカーを使う
許可を得たうえで、会話や説明を録音する
話しかける前に名前を呼んでもらう
相手と正面に立ち、顔が見える位置で話す
静かな場所に移動してから話す
理由を添えて聞き返す
聞き取れなかった時は、理由を添えて聞き返すことで、相手に状況が伝わりやすくなります。
例えば、「周りが少し騒がしくて聞き取りにくかったので、もう一度お願いします」「大事なところなので、念のため確認させてください」といった言い方であれば、相手も事情を理解しやすく、協力を得やすくなります。
聴覚情報処理障害(LiD/APD)に関するよくある質問
ここでは聴覚情報処理障害に関するよくある質問を紹介します。
聴覚情報処理障害は大人になってから気づくこともありますか?
大人になってから気づくケースも少なくありません。子どもの頃から聞き取りにくさがあっても、「集中力の問題」「性格の問題」と思われていたり、周囲に合わせて工夫しながら生活してきたことで、特性に気づかずに過ごしている方もいます。
聴覚情報処理障害は治りますか?
現時点では、聴覚情報処理障害そのものを治す明確な治療法は確立されていません。
ただし、環境調整や工夫を取り入れることで、困りごとを軽くしたり、生活することが可能です。
どの診療科を受診すればいいですか?
聴覚情報処理障害と疑う場合は、まずは耳鼻科を受診するのが一般的です。
耳鼻科では、難聴や耳の病気がないかを確認したうえで、必要に応じて専門的な検査が可能な医療機関を紹介してもらうことがあります。
発達特性が関係している可能性がある場合には、精神科や心療内科が関わることもありますが、最初の相談先としては耳鼻科が適しています。
周囲に伝える必要はありますか?
周囲に必ず伝えなければならない義務はありません。
伝えるかどうかは、本人が状況や環境を考えて判断してよいものです。
診断名を伝えなくても、「文字で伝えてもらえると助かります」「静かな場所だと聞き取りやすいです」といった形で、困りごとや希望だけを伝えるという方法もあります。
狩野淳 (臨床心理士・公認心理師)
例えば、指示をメールやチャットで確認できる、資料やマニュアルが整っている、比較的静かな場所で集中して取り組めるといった環境では、本来の力を発揮しやすくなります。データ入力や事務作業、文章作成、プログラミング、デザインなど、視覚的な情報を活用できる仕事で安心して働いている方もいます。
電話対応が続く職場や周囲が騒がしい環境では、疲れやすさを感じることもありますが、少しの工夫で負担は大きく変わります。
- 指示を文章(メール・チャット)で共有してもらう
- 会議資料を事前に共有してもらう
聴覚情報処理障害で障害者手帳をもらうことはできますか?
聴覚情報処理障害(LiD/APD)単独では、障害者手帳の対象にならないことが多いです。
ただし、他の障害や診断がある場合などは状況に応じて、支給されることがあります。
詳しい条件や手続きについては、医療機関や自治体の窓口で相談することが大切です。
聴覚情報処理障害(LiD/APD)は、工夫や環境調整で負担を軽くできる特性です
聴覚情報処理障害は、「聞こえていない」のではなく、聞こえた音をうまく整理・理解することに負担がかかりやすい特性です。
そのため、周囲からは気づかれにくく、本人の努力不足や気持ちの問題として見過ごされてしまうこともあります。
しかし、聴覚情報処理障害は工夫や環境調整によって負担を軽くすることができる障害です。
文字情報を併用したり、聞き取りやすい状況をつくったり、分からないときに理由を添えて確認するなどの対策を取り入れることで、日常生活や仕事での困りごとを減らすことが可能です。
まずは、自分がどんな場面で困りやすいのかに気づくことから始めてみましょう。
必要に応じて、耳鼻科などの医療機関に相談しながら、自分に合った対策や支援を少しずつ見つけていくことが大切です。
次に読むべき記事はこちら
聴覚情報処理障害のある方に向いている仕事は、職種だけでなく、働く環境との相性も大切です。
自分に合った仕事の探し方や、無理なく働くためのポイントをまとめた記事をご用意しています。
狩野淳 (臨床心理士・公認心理師)
実際の支援の現場では、困りごとを一つずつ整理し、環境を整えたり、情報の伝え方を工夫したりすることで、日常生活や仕事の負担が軽くなることも実際多くあります。
また、ASDやADHDなどの特性が関係している場合には、その特性への支援が結果的に聞き取りのしづらさの軽減につながることもあります。
理解と工夫を重ねることで、生活のしやすさを少しずつ整えていくことができるのです。