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利用事例

うつ病、5年の療養を経て見つけた「私らしい仕事」のかたち

目次

看護学校を中退し、介護職や保険営業を経験するも、体調を崩して離職したRさん。うつ病と診断され、日常生活もままならない時期が続きました。それでも「働けるようになりたい」という気持ちは消えず、manabyとの出会いをきっかけに、少しずつ自分のペースで前に進み始めます。その歩みは、焦りや不安、そして小さな気づきの積み重ねでした。

 

 

一歩踏み出して見つけた「自分」

Rさんがmanabyを知ったのは、通院していた精神科のカウンセリングで就労移行支援を紹介されたことがきっかけでした。前職を辞めてから5年間、仕事をせず療養に専念していたRさん。就職したい気持ちはありながらも、何をしたらいいかわからず、怖さが強かったといいます。

ネットで調べてmanabyを見つけ、問い合わせ・見学へ。家から近い事業所と比較し、在宅訓練ができることが決め手になりました。体調に不安がある中で、外出準備の負担を避けられる在宅訓練は、Rさんにとって挑戦へのハードルを少し下げてくれるものでした。

訓練は週1通所・週2在宅からスタート。徐々に訓練日を増やし、最終的には通所中心の週5日訓練に。両方のスタイルを経験する中で、自分に合った働き方のイメージがついてきたといいます。

定期的な支援員との面談では、休日や在宅訓練で家にいる時間のほうがストレスが多いことに気づきました。特に週明けの月曜は本調子でないことも多く、オフからオンへの切り替えが自分にとっての課題だと実感。一方で通所することで気持ちの切り替えができ、集中力が高く保てることもわかりました。「自宅近くで通勤できる仕事のほうが合っている」と感じるようになったそうです。

 

「働くことが怖かった」過去と向き合う

「小学生の頃から、将来の夢は看護師か介護福祉士だった」と語るRさん。看護学校を目指したきっかけは、闘病していた祖母の存在でした。大きくなったら治してほしいと言われたことで、自然と医療の道を志すようになりました。

しかし、Rさんはもともと緊張しやすい性格で、看護学校では実技試験や実習の場面で極度に緊張し、何をすればいいのか分からなくなってしまったといいます。

「事故や失敗が命に関わる仕事。このままでは責任が重すぎて、自分には続けられないかもしれない」と感じ、退学を決意しました。その後、看護学校で学んだ知識を活かせる介護の仕事に進みます。

介護の仕事は合っていましたが、夜勤が多く、アパートには寝に帰るだけの生活に。やがて体調を崩し、「朝起きられない」「仕事に行っても頭が働かない」「泣いてしまう」などの症状が出て、うつ病と診断されました。

退職後は実家に戻り、知人の紹介で保険営業に転職しますが、営業職のノルマも負担となり、体調が悪化して半年で退職。療養に専念することにしました。

「今思えば、自分の性格に合っていなかった。できることをやっているつもりだったけど……」と振り返ります。

休み始めた当初は、怠けていると感じてしまい、休むことに罪悪感がありました。家族に迷惑をかけていると思うと、相談や協力を求めることも難しかったといいます。

それから新しい薬を試してみたところ、体に合っていたのか少しずつ体調も安定し、日中のリズムも整ってきました。そして、manabyでの訓練に一歩踏み出しました。

 

自分の強みに気づいた訓練の日々

manabyでは、OfficeやGoogleツールの基礎から学び始め、興味のあるデザインやHTMLにも挑戦。事業所内課題では、レクリエーションのチラシやニュースレターのロゴ制作も経験しました。

自己分析にも取り組みました。自分の歴史や性格、好きなことを掘り下げる中で、「小中学生の頃は感覚だけで生きていた、今の性格ができてきたのは高校の頃からだな」と感じたそうです。

自分には長所がないと思っていたRさんも、支援員から「データや書類を丁寧に扱う力がある」と言われたことで、自分を認められるようになりました。

「営業よりも、黙々と作業するほうが合っている」と考えて、職種を絞らずに、一般応募枠で短時間勤務ができる職を探して就職活動を開始。緊張しやすいRさんですが、支援員と何度も面接練習やシミュレーションを重ねることで、少しずつ慣れていきました。

そしてまもなく、Rさんはバラ農園への就職が決定。障害者を受け入れた実績のある農園で、配慮もしてくれる環境です。繁忙期・閑散期に応じて、広報やデータ分析などにも関わる予定。訓練でも「Excelが楽しい」と感じていたRさんは、花の出荷だけでなく、肥料や生育研究のデータ分析にも意欲を持っています。まもなくの入社を控え、緊張もありますが「頑張ろうと思っています」と語ってくれました。

 

「相談するのが怖い」人へ伝えたいこと

「家族と病院以外につながれる場所があればよかった」——Rさんは、自分の経験から、できるだけ一人で抱えずに相談してみてほしいと語ります。

相談が難しい理由として、何がしんどいか言葉にできないこと、怒られたりあきれられたりす るのが怖いこと、の2つを挙げます。

Rさんも最初は相談が難しいと感じていましたが、支援員は、考えがまとまらず言葉になってなくても、しんどい気持ちを聞いてくれました。それから「相談してもいいんだ」と思えるようになったそうです。

「ネガティブな気持ちも言っていい」と言われたことで、就活に疲れたとき、前向きになれない ときもひとりで抱え込まずに済みました。

「電話が怖かったらネットでも申し込みできる。最初のアクションができれば、少し楽になります。時間がかかってもいい。私も問い合わせから実際に利用を始める まで5か月くらいかかった。まだ体調が万全じゃなくても、少しずつ始められます」Rさんは、同じように悩む人に向けて、そっと背中を押すような言葉を残してくれました。

(2025年8月取材)

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