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就労移行支援と就労継続支援の違いを徹底解説!自分にあった支援って?

目次

「就労移行支援と就労継続支援の違いってなに?」「A型・B型ってどういうこと?」「どの支援を利用すればいいのか、迷ってしまう…」こんな疑問はありませんか?

就労移行支援と就労継続支援の違いを理解したいけれど、情報が多すぎて、どこから始めたらいいのか分からない方も多いかもしれません。

この記事では、就労移行支援と就労継続支援の違いや、それぞれがどんな人に向いているのかをわかりやすく解説します。

就労移行支援と就労継続支援の違いとは?

はじめに、就労移行支援と就労継続支援(A型・B型)の主な違いを、一覧で確認してみましょう。

目的や対象者、雇用契約の有無など、支援の仕組みにはいくつかの違いがあります。

比較項目就労移行支援就労継続支援A型就労継続支援B型 
目的就職するために必要なスキルを身につける就労の機会の提供、生産活動の機会の提供就労の機会の提供、生産活動の機会の提供
対象者一般企業への就職を希望する方雇用契約に基づいて働くことができ、一般企業への就職が不安・困難な方雇用契約に基づく就労が難しく、一般企業への就職が不安・困難な方
雇用契約なしありなし
工賃(賃金)なしありあり
平均月収※1なし83,551円17,031円
年齢制限18歳以上65歳未満18歳以上65歳未満なし
利用期間原則2年間以内定めなし定めなし

就労移行支援は「一般就職を目指す人向け」の支援であるのに対し、就労継続支援は「今の自分に合ったペースで働きたい人向け」の支援という違いがあります。

「今の自分の体調に合っているか」「どんな働き方を目指したいか」など、自分の状況や目標に合わせてどの支援を選ぶかを考えていくことが大切です。

就労移行支援と就労継続支援の目的の違い

就労移行支援と就労継続支援は、どちらも障害のある方が働くことをサポートする福祉サービスです。

しかし、それぞれが目指しているゴールには違いがあります。

就労移行支援の目的

就労移行支援は、働くために必要なスキルや知識の学習を通して一般企業への就職を目指すことを目的としています。

就労継続支援A型の目的

就労継続支援A型は、一般企業への就職がすぐには難しい方に対して、安定した環境での就労機会を提供し、働く力を高めていくことを目的としています。

働く経験を積みながら、将来的には一般就労(企業就職)を目指すためのステップとして活用されることもあります。

就労継続支援B型の目的

就労継続支援B型は、一般企業での就職や雇用契約に基づく就労が難しい方に対して、無理なく働ける環境の提供を目的としています。

雇用契約は結ばず、作業に対する工賃が支払われる形で仕事を行います。

利用者の体調やペースに合わせて働くことができるため、より柔軟で支援的な働き方を求める方に適しています。

就労移行支援と就労継続支援の支援内容の違い

就労移行支援と就労継続支援A型・B型は、それぞれ提供されるサポートの内容や目的に違いがあります。

それぞれの支援内容を簡単に説明します。

就労移行支援の支援内容

就労移行支援では、一般企業への就職を目指す方に向けて、さまざまなサポートが用意されています。

例えば、以下のようなカリキュラムが準備されています。

  • ビジネスマナーの習得(あいさつ・電話応対・身だしなみなど)
  • パソコンや書類作成などのスキル訓練
  • 履歴書・職務経歴書の作成サポート
  • 面接練習や模擬面接
  • 実際の職場を体験できる職場実習
  • 就職後の職場定着支援


こうした支援を通して、就職に向けた準備を段階的に進めることができるため、「一人での就職活動が不安…」という方でも、安心して取り組める仕組みになっています。

就労継続支援A型の支援内容

就労継続支援A型では、雇用契約を結んで働くことができる方に向けた支援が行われます。

就労継続支援A型では、実際の仕事を通して職業スキルを身につけることができ、さらに最低賃金以上の給与を受け取りながら働くことが可能です。

これにより、一定の収入を得ることができるため、生活の安定を図りつつ、スキルを向上させることができます。

さらに、雇用契約の内容によっては社会保険にも加入できるため、福利厚生がしっかりと整った状態で働くことも可能です。

就労継続支援B型の支援内容

就労継続支援B型では、雇用契約を結ばずに働くことができ、働いた分に応じて「工賃」という形でお金が支払われます。

決められた時間にこだわらず、自分の体調や体力に合わせて働けるのが特徴です。

また、それぞれの希望や状況に合わせたサポートが受けられるため、「できることを増やしたい」「社会とつながっていたい」といった気持ちを大切にしながら通うことができます。

就労移行支援と就労継続支援の対象の方の違い

ここでは、それぞれのサービスを「どんな方が利用できるのか」に焦点を当てていきます。

まず最初に、どのサービスも障害がある方を対象としたものである点は、就労移行支援も就労継続支援も共通しています。

その上で、どのような状態にあるかや、どんな働き方を目指しているかによって、あっているサービスが異なってきます。

就労移行支援の対象

就労移行支援は、18歳から65歳未満の障害のある方で、一般就労を目指したい方が対象となります。

就労継続支援A型が対象の方

就労継続支援A型は、「今は一般企業で働くのが難しいけれど、サポートがあれば働けるかもしれない」と感じている方が対象です。利用年齢は原則18歳から65歳未満です。

就労継続支援B型が対象の方

就労継続支援B型は、「雇用契約を結んで働くのは難しい」「体調や生活リズムに合わせて少しずつ働きたい」と感じている方が対象です。利用年齢は原則18歳以上で、年齢の上限はありません。

このように、それぞれの支援には対象となる方の条件や特性があります。

「自分に合った支援がどれか」「将来的にどんな働き方をしたいか」を考え、自分にぴったりの支援を選ぶことが大切です。

就労移行支援と就労継続支援の利用料の違い

ここまで、支援の内容や対象の方について見てきましたが、お金のことも気になるポイントですよね。

就労移行支援と就労継続支援の利用料の仕組みについてご紹介します。

区分世帯の収入状況自己負担額
生活保護受給世帯生活保護を受けている世帯0円
低所得世帯市町村民税が非課税の世帯0円
一般1市町村民税が課税され、所得割が16万円未満の世帯9,300円
一般2所得割が16万円以上の世帯37,200円

どのサービスも障害福祉サービスにあたるため基本的な利用料金の考え方は同じです。

利用料金は前年度の世帯収入(本人と配偶者の所得)や通所日数によって変わります。

前年度の収入がない場合や生活保護を受けている場合は自己負担なしで利用することができます。

自己負担額がかかるかどうかのおおまかな目安として「年収が100万円前後を超えるかどうか」で考えるとイメージしやすいですが、正確に知りたい場合はお住まいの自治体に相談してみると安心です。

就労移行支援の利用料は?

就労移行支援を利用する方の多くは、自己負担なしで通っています。

実際に、就労移行支援manabyでも約8割の方が自己負担なしで利用されています。(※1)

就労継続支援A型・B型の利用料は?

就労継続支援A型・B型では、お給料や工賃という形で収入が得られるため、一定額を超えると利用料が発生することもあります。

就労継続支援A型では、最低賃金以上の給与が支払われるため、人によっては利用料がかかるケースもあります。一方で、就労継続支援B型は工賃が比較的少なめなことが多く、多くの方が自己負担なしで利用されています。

実際に、株式会社manabyが運営する就労継続支援B型manaby CREATORSでも、約9割の方が自己負担なしで利用されています。(※2)

気になる方は、お気軽にご相談ください。

※1:2024年4月時点
※2:2025年4月時点

就労移行支援と就労継続支援の利用期間の違い

ここではサービスごとの利用期間の違いを説明します。

就労移行支援の利用期間

就労移行支援の利用期間は、原則として2年間と決められています。

自治体が「延長の必要性がある」と判断した場合には、最長で1年の延長が認められることもありますが、全員が認められるものではありませんので注意が必要です。

また、一度辞めたあとでも利用した期間が2年以内であれば、残りの期間内で再利用することが可能です。

就労継続支援A型の利用期間

就労継続支援A型には利用期間に決まりはありません。

ただし、利用する方の年齢に制限があり、18歳から65歳未満の方が対象となります。

65歳を超えると、基本的には利用できなくなりますので注意が必要です。

就労継続支援B型の利用期間

就労継続支援B型も利用期間に決まりはありません。

年齢による上限もないので、希望があれば働き続けることができます。

もちろん就労移行支援や就労継続支援A型・B型の利用する中で、体調が悪化してしまったり、家庭の事情で続けられなくなった場合は利用を辞めることも可能です。事業所のスタッフに相談したうえで契約解除の手続きをすることができます。

就労移行支援・就労継続支援に向いている方の違い

働きたいという気持ちはあるけれど、どんな支援が合っているのか迷ってしまうこともありますよね。

就労移行支援と就労継続支援A型・B型は、どれも障害のある方の「働く」をサポートする制度ですが、それぞれ向いている方のタイプに違いがあります。

ここでは、その違いをわかりやすくご紹介します。

就労移行支援が向いている方の特徴

就労移行支援は、一般企業への就職を目指している方に向いています。

具体的には、以下のような特徴にあてはまる方におすすめです。

一般企業での就職を強く希望している

就労移行支援は、一般企業への就職を目指す人に向いている支援です。

訓練内容は、履歴書の書き方や面接の練習、ビジネスマナーの習得など、働くためのスキルや準備を重点的に行うことができます。「本格的に働きたい!」という思いがある方にぴったりです。

一定期間収入がない状態でも生活ができる

就労移行支援では、基本的に給料が発生せず、アルバイトなども原則禁止されています。

就職が決まるまでの一定期間は収入がない状態が続きますので、障害年金や失業保険などの制度の活用も考えながら利用していく必要があります。

就労継続支援A型が向いている方の特徴

就労継続支援A型は、働きながらスキルを身につけたい方や、少しずつステップアップしていきたい方に向いています。

支援を受けながら働きたい

就労継続支援A型は、「働きながらスキルアップしたい」という方におすすめです。

支援員がそばにいてくれるため、困ったときはすぐに相談できますし、無理のないペースで働けます。

体調に波がある方や、急な変化が苦手な方でも安心して仕事に取り組める環境です。

ある程度給料も必要

就労継続支援A型では雇用契約があるため、最低賃金以上の給料がもらえます。

短時間勤務からスタートすることもできるので、「まずは自分のペースで」「収入を得ながら働きたい」という方に向いています。

「いきなり一般就労は不安…」という場合でも、就労継続支援A型なら安心して仕事に慣れていくことができます。収入を得ながら、自分のペースでスキルを積んでいけるのが特徴です。

就労継続支援B型が向いている人の特徴

就労継続支援B型は、まずは働く経験を積みたい方や、自分のペースを大事にしたい方に合った支援です。

まずは働く経験を積みたい

就労継続支援B型は、就労継続支援A型と比べるとよりゆったりとした働き方ができる支援です。

「働くのは初めてで不安」「いつかは一般就労したいけれど、今はまだ難しい」

そんな気持ちを持っている方にぴったりです。仕事のリズムをつかんだり、人との関わり方に慣れたり、少しずつステップを踏みながら経験が積めます。

収入よりも「慣れること」を優先したい

就労継続支援B型には雇用契約がなく、収入は工賃という形になります。

最低賃金以上の保証がされていないため、金額は就労継続支援A型より少なめですが、その分プレッシャーも少なく、体調や気持ちに合わせて働くことができます。

「いずれは一般企業で働きたいけど、今はその自信がない…」という方でも、小さなステップを踏みながら前に進めるのが就労継続支援B型の魅力です。

支援員がしっかりサポートしてくれるので、初めての仕事でも安心してチャレンジできます。

事業所選びの流れは?

「自分には就労移行支援が合いそう」「まずはA型で働いてみたい」など、ある程度、進みたい方向が見えてきたら、次は実際に事業所を探すステップに入ります。

ここでは、自分に合った事業所を見つけていくための流れをご説明します。

自宅から近い事業所を調べてみる

まずは、自宅から通いやすい場所にどんな事業所があるかを調べてみましょう。通いやすさは、長く続けるうえでもとても大切なポイントです。インターネットで「地域名+就労移行支援」「地域名+A型事業所」などと調べると事業所を一覧で見ることができます。また市区町村の障害福祉窓口や病院などで相談してみるのもおすすめです。

事業所を見学・体験し、実際の雰囲気をチェックする

気になる事業所を見つけたら、パンフレットやホームページを確認して、見学や体験に申し込んでみましょう。見学は1か所だけでなく、複数は見るのがおすすめです。

実際に行ってみると、スタッフの雰囲気や事業所の環境を確認することができるので、自分に合っているかどうかがより分かりやすくなります。

利用を希望する場合は、次のステップへ

「ここで訓練を始めたい」「この事業所で働いてみたい」と思えたら、体験をし、利用申請をします。

利用には「障害福祉サービス受給者証」が必要になるので、市区町村の福祉窓口で申請をします。

申請には、障害者手帳などの書類が必要になることがありますので、事前に必要な書類について事業所や役所に確認しておくと安心です。

自分に合った支援を選ぶために相談できる窓口

自分に合ったサービスを選ぶ際にサポートしてくれる窓口があります。

まずは、主治医の先生に聞く

心療内科や精神科に通っている場合は、主治医の先生に相談してみると安心です。

普段の様子をよく知ってくれているため、「どんな就労支援が合いそうか」「どんな働き方が向いていそうか」など、的確なアドバイスをもらいながら一緒に考えてもらうことができます。

役所の窓口で相談

お住まいの地域の障害福祉課に相談するのもおすすめです。

障害福祉課は、地域の方の生活を支える窓口として、障害についての相談や、必要に応じて利用できる福祉サービスについての案内を受けることも可能です。

相談支援事業所

日々の生活で困りごとがある時や、福祉サービスの利用を考えている時に相談できる窓口です。

都道府県や市町村が指定している相談支援事業所では、無料で相談を受けることができます。

就労選択支援(仮称)※令和7年10月スタート予定

障害のある方が、自分の希望やスキルに合った事業所を見つけやすくなるようにサポートする新しいサービスです。

これまでは、自分で事業所を探して見学や体験をする必要がありましたが、このサービスでは事前に集中力や作業能力などを把握してもらい、自分に合った支援先を選びやすくなります。

このように、就労支援を選ぶときに頼れる場所やサービスはたくさんあります。

「一人で決めるのが難しい」と感じたときは、ぜひ気軽に相談してみてくださいね。

一般企業に就職しやすいのはどのサービス?

支援種別就職率(令和4年)
就労移行支援57.2%
就労継続支援A型26.2%
就労継続支援B型10.7%

就労移行支援、就労継続支援A型・B型の中で1番、一般企業に就職しやすいのはどのサービスなのでしょうか?

上の表を見ると、令和4年の就職率には令和4年時点での就職率には大きな差があることがわかります。

特に、就労移行支援の就職率はA型の約2倍、B型と比べるとおよそ5倍です。

このような違いが生まれる理由は、それぞれの支援の目的や対象が異なるからです。

就労移行支援は「一般企業への就職を目指す方」を対象にした支援のため、就職に必要なスキルを身につけるためのプログラムが豊富に用意されています。

一方で、就労継続支援A型・B型は「まずは今の状態に合った働き方から始めたい」という方、体調や生活リズムに不安がある方や、いきなりの就職にハードルを感じている方を対象にした支援です。

それぞれのペースに合った働き方を提供することが目的のため、就職に特化したサポートは就労移行支援ほど多くはありません。

そのため、一般企業への就職を目指している方には、就労移行支援の利用がおすすめです。

就労移行支援と就労継続支援、どちらを利用するか迷ったら

就労移行支援と就労継続支援は、どちらも障害のある方が「自分らしく働く」ための力を身につける場です。

目指す働き方や今の体調、スキルに合わせて自分に合った支援を選ぶことが大切になります。

「働いてみたいけど不安がある」「どこから始めればいいかわからない」そんな気持ちがあっても大丈夫です。

一人ひとりに合ったステップがあり、それを支えてくれる仕組みが整っています。

就労移行支援は、一般企業への就職を目指す方に向けて、スキルや自信を身につけるサポートを行います。

一方の就労継続支援は、今はすぐに就職が難しい方に働く場を提供する支援です。

就労継続支援A型では雇用契約のもと賃金が支払われ、就労継続支援B型では自分のペースで働けるよう工賃が支払われます。

これらの特徴を理解することが、自分に合ったサポートを選ぶ第一歩に繋がります。

「自分に向いているのはどちらだろう」と感じた時は、事業所を見学して雰囲気を確かめたり、専門の相談員に話を聞いてもらったりするのもおすすめです。

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